あまり外食文化のない尾鷲市民が太鼓判を押している、評判のランチを食べました。
こんにちは、すずきです。
そう。尾鷲の人って、全然外食をしないんですよ。
大きな理由は単純明快、小さな町で職住近接なので、平日でも昼も夜も家で食事をするパターンが多いのです。
それに加え、車でしかアクセスできない近隣の町や集落に住んでいる人も多いため、そういう人達は夜にお酒をなかなか飲みづらい。
あと、これは単純に所得が低いからなのか、お昼は宅配弁当などを頼む傾向も強いですね。
そんな住民性もあり、しかも激しい過疎化で人口減少&高齢化が凄い勢いで進んでいるので、お店に来るお客はドンドン減っていく。
その結果、寂れた中心市街地はおろか、市内には飲食店があまり無いようになってしまいました。
昔は漁師が飲み歩く、小さいながらも栄えた街だったらしいですが、漁業も衰退した今、尾鷲の街は寂しいばかりになっています。
さて、そんな中でも強かに営業を続けており、地元の人からも評判なお店に、今日はランチを食べに行きました。
「割烹 田舎」というストレートなネーミングのお店ですが、ここは尾鷲らしく海鮮が売りの大衆割烹。
尾鷲唯一の飲み屋街である、尾鷲駅の北側ブロックに位置しています。
周辺はシャッターが下りた店も数多いですが、ここは水槽付きの綺麗な間口で迎えてくれます。
僕が注文したのが、最初に貼ってある画像の「田舎定食」800円 です。
これは日替わりでメニューが変わるんですが、この小鉢の数!凄いでしょ。
メインは魚の煮付けと刺身小鉢(この日は、何かの白身魚のアラ煮と、かつおたたきのポン酢和え)で、その他に惣菜小鉢がガンガン付いてます。
全てのお皿を合わせたら11皿ですよ。これで800円。そりゃ人気が出る訳だわ。
味は、素朴な田舎のイメージを残しながらも、やはり割烹と謳うだけあって丁寧な味。
魚は新鮮でうまいし、米もうまい。そして他の小鉢も良い感じ。
特に、僕は梅干しがあまり好きではないんですが、魚に挟まれて存在する「ゴボウの梅肉和え」が、すごくサッパリして美味しかったですね。
見た目とは裏腹に、量はそこまで多くもなく、男性であれば腹八分目になるかな?という程度です。
女性の方なら十分お腹いっぱいになれると思います。
油っぽい食事もなく、魚と野菜がメインで健康的だし、温かいお茶も飲み放題。
こりゃあ、人気が出るのもうなずけますねぇ。
東京だったら、このお店重宝されるだろうなー。
東京の飯屋って、当然ながら数は無数にあるし、うまい店も星の数ほどあって、やはり外食事情は最強。
でも、サラリーマンが普段行くような飯屋って、健康的なランチ、無いんですよねぇ。
ほとんどが「肉料理のメインがドカン!付け合せに炒め野菜。あとライスね」程度のバランス感で、油っぽくて味が濃いジャンキーな食事です。
そうでなくても、ラーメンとか、中華とか、蕎麦屋とかファストフードとか、栄養バランスが悪い店がいっぱい。
東京は忙しくて効率的な街ですが、改めて考えてみると、食事すら効率化されてしまっているなーと思います。
確かに、肉出してガーッと食わせれば、普通まずくはならないし、男性には安易に受けますよね。それに野菜にこだわった食事よりも原価が安い。
でも、そのせいで、牛丼屋チェーンだの何だの、栄養バランスが悪くて味気ない食事ばっかりになってしまっているんだなぁと。
もちろん、男性向けの肉肉しいお店だけじゃなく、健康に気を遣った定食もあります。
でも、焼き魚定食とか提供している飯屋も、チェーン店が多くて、売りは肉メニューだったりするんだよねぇ…チキンかあさん煮定食はうまい。
女性向けのお店では、ベジタリアンメニューだとか、野菜メインのヘルシーセットとかが増えてきましたね。
んで、健康に気を遣う女性とか、気を遣ってるとアピールしたい女性に、最近結構受けている印象があります。
でも、男からしたら、「そこまで野菜ばっかで、味気ないよね…タンパク質摂れないよ」とか思っちゃう訳です。
要するにさぁ。東京の外食って、極端だと思うんですよ。
不健康路線をガーッと行くのか、ひたすら健康路線に振り切っているのか。
そういったお店が多くを占めていて、バランスの取れた食事をメインで振る舞うお店ってなかなか無いですよね。
それは結局、東京の外食レベルが高すぎるからこそ、「一つの食事のジャンルを突き詰める」ことでそういった結果になっているのかも知れません。
でも、それによって、田舎町の素朴な健康食メインの街とは、またかけ離れていっているのかなぁと思います。
どちらが良いのかは、さておきですが…
とにかく、割烹 田舎はオススメなので、尾鷲でランチを食べる時は行ってみて下さい。夜もうまいらしいです。
尾鷲のランチは店舗数がかなり少ないけど、健康な定食とうまい魚はいっぱいなので、胃も心も癒されます。
じゃあの。