投資の世界には「歓喜で売って悲鳴で買う」という格言があります。
上昇相場で投資家が喜び騒ぎ立てる頃には、値上がりしている商品をその時点で売ってしまう。逆に、相場がどん底で、どこもかしこも不況でどんよりした雰囲気になっている頃には、誰も買わない暴落した商品を買い集める。
この「大衆と逆の行動」を取るだけで、投資というのは儲かる可能性がグッと上がると言われています。なぜなら、「高い時に売って、安い時に買っている」状態になりますからね。
しかし、多くの人はそれができません。あなたもそうじゃないですか?少なくとも僕はそうです。
ビットコインが200万円に達した時やリップルが400円に達した頃に売ることができず、結局リップルを230円まで下がったところで一部だけ売却する形まで引っ張ってしまいました(今の50円台って価格からすりゃ助かったけど…)。
東日本大震災から続いた不況時に株を買うこともできず、値を戻した東電株のチャートを後から指をくわえて見ていました。そしてその後は第一次アベノミクスバブル?の崩壊で当時保有していた株が軒並み暴落、今までの上げ相場で稼いだ利益全てを吹っ飛ばすほどの損切りを行って、株式投資から退場して今に至っています。
こうして書いてみると悲惨に思えるかもしれませんが、あなたもきっと、同じような経験ありますよね?
でも、それは仕方ないと僕は思っています。だって、人間の心理ってそういうものなんですよ。
相場が上がっててイケイケドンドンだったら誰でも買いたくなりますし、逆にどん底の状態だったら「大丈夫かよ…」と思って手出ししたくなくなります。
相当に強靭な精神力があるか、あるいは暴落した商品を「将来有望だけど、今は下がってるから押し目だ!」と本気で思えるか。そうでなければ、歓喜で売って悲鳴で買うことなんてできません。
(NEMは20円台の今、チマチマ買い増ししてるんですけどね。。。期待してます)
というわけで、投資やトレードで着実に稼いでいく行為は、人間の心理に反する行為なわけなので非常に難易度が高いです。プロのトレーダーならまだしも、我々素人が安定して稼ぎ続けるのは至難の業です。
そこで活躍してくれるのが、感情に左右されず、蓄積された膨大なデータから論理的に答えを導き実行してくれるAI(ロボアドバイザー)です。
上げ相場にウェーイってなる事も無く、下げ相場に狼狽する事も無いロボアドバイザーは、いつだって黙々と最適解であろう売買を繰り返すだけ。
感情に押されて間違った投資判断をしてしまう人間に比べると、その点のアドバンテージは非常に大きいものがあります。そんなAIを味方につけて投資を行う方法について、今回は共有します。
【もくじ】
「ロボアドバイザーファンド」を使おう
もし、あなたが感情に左右されずに黙々と投資判断を続けられるAIに資産運用を任せたいと言うのであれば、「ロボアドバイザーファンド」をぜひ使ってみてはいかがでしょうか。
ロボアドバイザーファンドとは、その名の通り「ロボアドバイザー」と呼ばれる投資AIが、人間のトレーダーの代わりに助言や資産運用を行ってくれるファンドのことです。
毎月一定額を積み立てる形でファンド商品を自動購入し、AIがあなたやトレーダーの代わりにファンド商品の選定や入れ替え(リバランス)の提案・実行などを行います。
毎月少しずつ資産を増やしていくことが出来ますし、ドルコスト平均法が効くので好況・不況でもAIにお任せしておくだけで低リスクの投資が可能です。
【積立投資のイメージ図】
数分~数日の間隔で売買を繰り返す「トレード」とは異なりますが、毎月コツコツと低リスクの積立投資を行い、好況でも不況でも感情に左右されないロボアドバイザーが運用するファンドなら、あなたも暴落に悩む心配は大きく減るでしょう。
※トレードではまだAIは一般化していませんが、アルゴリズムに沿って自動売買を行う「システムトレード」という機能が近いです。システムトレードの導入には有料のアルゴリズムやそれを稼働するための仮想サーバーが必要ですが、インヴァスト証券の「シストレ24」などを使えば無料でシステムトレードが導入可能です。
ロボアドバイザーファンドの一覧とおすすめ
最近はロボアドバイザーを導入する会社も増えてきており、「どの会社のロボアドバイザーファンドを使えばいいか分からない!」という状況にもなってきました。
現在利用できるロボアドバイザーファンドは以下の通りです(18/4/5時点)。
- 投信工房(松井証券)
- ファンドアイ(SMBC日興証券)
- アンサー(マネックス証券)
- ファンドミー(カブドットコム証券)
- 投信ロボ(岡三オンライン証券)
- ロボのぶくん(楽天証券)
- SBI-ファンドロボ(SBI証券)
- カライス(東海東京証券)
- 楽ラップ(楽天証券)
- マネラップ(マネックス証券)
- ダイワファンドラップオンライン(大和証券)
- THEO
- ウェルスナビ
THEOとウェルスナビは独立系、その他は証券会社が運営しています。
その中でも最も人気の高いロボアドバイザーはウェルスナビです(上にビジュアル用の動画を貼ったやつです)。サービス開始から一年半程度で、既に7万件以上も申し込みを受けているそうです。
ウェルスナビが評判な理由
ウェルスナビは全ての運用をロボアドバイザーが行ってくれる上、ファンド商品は信託報酬が安く日本よりも成長が見込める?海外ETF専門。そしてPC/スマホ両方で利用できる利便性が評判の秘訣です。
トップページから引用
ウェルスナビの強みは、海外ETFに特化しているだけあり、約50ヶ国に対して分散投資ができること。一つの国の政情不安などに左右されず、低リスクの運用が可能になるということです。
また、商品に損失があった場合、それをうまく調整して、リバランス(ファンド商品の売買によるポートフォリオの調整・組み換え)で発生しうる税金を自動で抑えてくれる唯一のシステムも大きな魅力です。
「いちいちバブル相場に踊らされ、暴落で悲鳴を上げて、結局利益を出せない…」なんてあなたには、お任せで堅実に資産を増やしていけるウェルスナビはオススメですよ!
トップページから引用
ウェルスナビのデメリットは?
デメリットと言うほどではありませんが、「もっと手数料が安いサービスは存在する」「最低投資額が10万円」「トレードのようにガツガツ儲けを狙うものではない」という点は注意すべきです。
ウェルスナビの手数料は年間預かり資産の1%(3,000万円を超える部分は0.5%)+ETFの信託報酬(0.11%~0.14%程度)高いという程ではありませんが、信託報酬も含めて1%のTHEOや、楽ラップ(併せて1%弱)といったサービスよりは少々割高です。
もちろん、あなたの預け資産が3,000万円以上あるなら手数料はもっと割安になりますが、THEOでも同様の割引はあるので、手数料で見るならTHEOに軍配が上がります。
ただし、ウェルスナビにはTHEOにはない税金最適化システムがあったり、両者で投資して利回りを競っている方々の記事を見ると大体ウェルスナビの方が成績が良かったりするので、一長一短といった所でしょうか。
また、最低投資額が10万円から(積立は1万円/月から)となっているので、一文無しの状態からスタートするにはちょっと時間がかかりますね。
…とは言え、株やFXをやろうと思ったら10万円じゃとても足りないことを考えると、スタートのハードルは低いのかもしれませんけどね。
さすがに10万円程度のお金も用意できない状態では、積立投資をやってもほとんど意味が無いので、草コインで一攫千金を狙うか、読書でもして稼ぐ力を蓄えましょう。。。
ウェルスナビのようなロボアドバイザーファンドは、少しずつお金を積み立てて元本を増やしつつ、堅実に運用して資産を増やしていくものです。
トレードのようなハイリスク・ハイリターンなものではなく、あくまでもローリスク・ローリターンの中長期的な投資商品であることは誤解なきようにしましょう。
「歓喜で買い、悲鳴で売り、損をする」を繰り返す人が心の平穏を求めてまったりとお任せ投資をするのにオススメしているのであって、「意地でもガッポリ稼ぐぞ!」という方に推奨するものではありません。
ロボアドバイザーは「感情に左右されず、プロファンドマネージャーのノウハウに基づく知識を持ったAIに淡々と運用を任せることで、人間よりも安定的な投資ができるね」っていう事なんですよね。
投資で心理的に負けるなら、AIに頼ろう!
というわけで、ロボアドバイザー(特にウェルスナビ)をおすすめしてまいりました。
僕は株や仮想通貨で何回も高値掴みをして損してきた経験から、身をもって「人間の心理は、バブルや恐慌の中で投資をするには絶対に向いていない」ということが分かりました。
なので今はガンガン運用やトレードをすることは無くなり、長期的に「これだ!」と思う商品を買って塩漬けするのがほとんどです。それでもたまに景気に左右されて失敗しますが…。
僕はド素人の投資家よりは買い時・売り時を見る目は付いていると思っていますが、やはり僕も素人に毛が生えた程度の人間なので、特に勝てるわけではありません。
そんなペーペーが無理して市場に飛び込むより、そこらのプロトレーダーより優秀かもしれない、感情の無いロボアドバイザーに一任したほうがよっぽど稼いでくれますよね。
今の時代、部分的に見ればもう既に「AIが人間を超える」時代になっちゃってるんですよね。しばらくしてAIがAIを生み出すようになったら、いよいよSFの世界ですなあ。
【次はこの記事もオススメ】
⇒僕の今の投資スタイルは、もっぱら「将来期待できる商品をじっくりホールドし続ける」ことです。XRPはその代表格で、仮想通貨全体が爆下げしてても大きく期待をし続けています。
・NEM(XEM)を購入できる仮想通貨取引所一覧とベストな買い方
⇒NEMも同様に。コインチェック事件のあおりでめちゃくちゃ暴落しているので、今は絶好の仕込み時だと思って少しずつ買っています。きっと価格は戻ると思う。うん。
・僕ら一般庶民の投資家は、決してギャンブル依存症をバカにできない
⇒この記事のついでに興味があったら読んで頂きたいのですが、世の中のいわゆる「個人投資家」の大半は単なるギャンブラーなんです。あなたもそうかもしれませんよ?