ひいては東京は良くもあり、悪くもあり、という。
こんにちは、2週立て続けに土日で東京帰省していたすずきです。
【もくじ】
東京・大阪の電車社会と、地方の車社会
日本は世界でも類稀なほど、電車交通が発達した国と言われています。
特に、東京の鉄道網の複雑さや朝ラッシュの殺人的混雑は世界的に有名。
外国人観光客がつまづく最大の難所は「電車」とも言われていて、JR・地下鉄・私鉄などが入り乱れる路線図の中で、適切な乗り換えルートを辿るのは至難の業です。
東京人でもネットに頼らないと乗り換え出来ないのに、外国人が挑むとなると、いかにハードルが高いことかが窺い知れますね。
大して、東京・大阪圏以外の都市は、車が移動手段のメインである社会。
名古屋や福岡といった大都市では、それなりに電車も発達していて利用者も多いですが、それでも車が優勢。
そして、田舎に行くにつれて鉄道網は力を失い、必然的に車が優位になってくる。
いくら日本が鉄道社会だと言えども、さすがに自動車の方が、多くの人々の移動手段として使われるツールとなっています。
…で、僕はかれこれ26年間東京で暮らしてきて、今はまず列車に乗る機会も無い田舎町・尾鷲で過ごしています。
すると、だんだんと電車社会・車社会の違いも見えてきました。
この土日で東京に帰って、車に乗らず電車で過ごしていた事もあるので、せっかくだから電車社会のメリット・デメリットの感じた所を書いていきますよ。
電車社会のメリットについて
まずは、電車社会のメリットについて。
以降の文章は、東京23区を主に想定して書きます。
1、車がなくてもあちこち行ける
これは電車社会最大のメリットだと思います。
車社会と言うのは、「車が無いと何もできない」事の裏返しである場合も多いです。
つまり、公共交通網が貧弱すぎて、移動手段として使えないという事ですね。
そうなると、車や免許を持たない子供や老人は、正直かなり不便です。
誰かに乗せてもらわないと、自由にあちこち行くことが難しいですからね。
また、経済的な理由などで、免許があっても車を持てない人も同様。
車を維持するには結構お金も掛かりますから。
対して、電車社会であれば、免許が無くても、車が無くても、電車などの公共交通を使って色んな所に行ける。
東京なら、中学生でも自分達だけで仙台に行ったり福岡に行ったり、簡単に出来る訳です。
原宿に行けば、埼玉やら千葉やら神奈川やら、周辺の街から来た中学生が山ほどいます。
地方では交通弱者になってしまう彼ら若者が、遠征して街へ遊びに繰り出せるというのは、電車社会ならではの大きなメリットですね。
もちろん、高齢者も電車で気軽に通院が出来るので安心安全です。
2、気兼ねなく飲酒できる
これ、お酒を飲む人には結構大きなポイントです。
当然ですが、酒を飲んだら車は運転できません。
これが示すことは、車社会の街で酒を飲もうと思ったら、相応の対策が必要、という事です。
相応の対策とは、例えば…
・グループで飲みに行って、ハンドルキーパー(飲まずに運転する人)を作る
・運転代行を頼む(タクシーよりやや高め)
・泊まる所を確保する or 車中泊
・奥さんなど、誰かに迎えに来てもらう
などなど。結構手間が掛かるんですよ。
グループで飲みに行って、自分だけ酒が飲めないってのは結構辛いですし。
奥さんに迎えに来てもらったら、どうやって機嫌を直すか考えることも必要かも知れませんね。
一方、電車があれば、そういう心配はほとんど無用。
酒を飲んだら電車に乗るな、という法律はどこにもありません。
泥酔のお客はもちろん困りますが、週末の夜の電車は酔っ払い祭りです。
彼らは大手をふるって酒を飲み、電車で家まで帰って行くのです。
ハンドルキーパーもおらず、メンバー全員が気持ち良く酔って帰って行きます。
このストレスフリーな感覚は、都会ならではの良さかも知れませんね。
(尾鷲は歩いて行ける距離に飲み屋が多い街なので、あまり気になりませんが)
3、移動時間を有益に使える
東京の人は、通勤や買物で普通に一時間くらい電車やバスに乗っています。
その間は座れるにせよ座れないにせよ、貴重な「自分だけの時間」を過ごせます。
通勤ラッシュのぎゅうぎゅうな中ではひたすら辛いですが、そうでなければ、それなりの余裕はあります。
なので、その移動時間を使って、自分の好きなように過ごすことが可能です。
例えば、一時間の通勤時間中に本を読んだり、資格の勉強をしてみたり。
乗り換えの関係で一つの列車に10分くらいしか乗っていなくても、その間でWebニュースやSNSで情報を仕入れることも可能です。
もちろん、ゲームしたって良いし、ネットサーフィンしてても良いし、寝ても良い。
車の運転時とは違って、自分の好きなように過ごし方を選択できるのは大きなメリットですね。
電車社会のデメリットについて
今度はデメリットについて見て行きましょう。
どうしても、物事には良いこと、悪いこと両面が存在しますからね。
1、通勤ラッシュの混雑が辛い
先ほども触れたように、東京の通勤ラッシュの酷さは世界的に有名。
東西線とか、身体が宙に浮くほどギュウギュウ詰めの状態で、自宅の最寄り駅からオフィスのある東京都心までの一時間を過ごさなければなりません。
車社会であれば、道路は混雑しても、身体が潰されるようなことはありません。
車の中は当然ながら座れるし、音楽も聴けるし、空調も調整可能、うるさくもないしオッサン臭くもありません。
しかし、この満員電車の状態はまさに地獄。
身動きも取れず、ただ周りの人々に押し潰されるばかりの時間。
隣のオッサンは汗臭かったり加齢臭がしたり、赤ちゃんは泣きだすし、皆通勤のストレスで殺気立っているし。
もちろん、スーツはしわくちゃ、カバンも押し潰されて大変です。
また、女の人は痴漢に逢う可能性もある訳だし、男性も、痴漢の冤罪などで捕まるリスクもある。
そうでなくても、社内は皆殺気立っているので、お客同士で取っ組み合いになるケースも少なくありません。
これは電車社会と言うより、東京の過密が生む深刻な問題だと思いますが…
こればかりは、僕もどうしても耐えられない辛い所であります。
2、移動の時間・場所が交通機関に左右される
電車など公共交通機関には、基本的に必ずダイヤが定められています。
なので、何時にその駅を発ち、何時に目的地に到着する、というのが明確に測れます。
その一方、どうしても「時間とルートに束縛される」という状況が発生しますね。
車に比べて、「ちょっと寄り道しよう」といったりするのが難しいですし、どんなに急いでいても、時間をダイヤ以上に短縮することは出来ません。
都心であれば数分おきに電車が来るので、さほど気にはなりません。
しかし、郊外の各駅停車しか停まらない駅では、基本的に電車が来る間隔は10分以上。
その時間、じっと電車を待たなくてはならないのは、ちょっとストレスです。
車であれば、急ぐ時は少しスピードを上げれば時間は縮められますし(安全性は別にして…)、自分の好きな時に出発することが可能です。
電車社会の、この「縛られてる感」は、気になる人は気になりますよね。
あと、人身事故で電車が停まるのは、交通事故よりインパクトが大きいです。
朝ラッシュの時に人身事故が発生すると、目も当てられません…
その他にも、休日に仲間内で「どっか旅行しようぜ!」となった時も、必然的に車を持っていない人が多いのも難しいところ。
車を自由に運転できる友人がいれば良いのですが、そうでなければ、やはり公共交通の便が良い所で無ければ出掛けられません。
車があれば、不便な所でもあちこち快適に移動が可能なので、電車やバスだけの移動となると、なかなかもどかしい所が出てしまうのは事実です。
電車社会のメリット・デメリットまとめ
僕がパッと思いつく感じでは、以上ですねー。
ずっと電車社会で育ってきた僕は、正直電車が大好きだったんですよ。
「車?乗らないし、使わないし、金かかるし、興味ないねー」
っていう感じで、26年間ずっと育ってきました。
でも、尾鷲に来て半年、車の運転にも慣れてくると、不思議と車の方が好きになってきたんですよね。
今まで興味が全然無かったディーラー店舗でも、ふと足を止める事も出てきました(当分車は買いませんが…)。
なぜそうなったかと言うと、やっぱり「快適だから」という所が大きいですね。
自分一人か、気の知れた人しかいない空間でのんびり過ごせますし。
自分の好きなルートで、ある程度好きなペースで、好きなように運転できる。
このストレスフリーさは、電車移動に比べると圧倒的なアドバンテージですねぇ。
あとは単純に、運転するって行為自体が楽しくもあります。
疲れるし、勉強とかに時間を費やせないけど、それもまぁ良いか…という気にもなります。
線形の良い道路とか、適度なワインディングロードとか、走ってて爽快ですね。
とにかく、電車も車もメリット・デメリットとありますが、僕は尾鷲での交通事情にはさほど不便は感じていません。
細い道路が多いのはちょっとネックですが、まぁそこはご愛嬌。
安全運転を徹底して、これからも少しずつ運転技術を上げていこうと思います。
じゃあの。