前職でも良く言われてましたが、確かにその通りだなぁと。
こんにちは、すずきです。
100%達成目標を設定すると詰められる
嘘のような本当の話ですが、僕の前職はそれでした。
僕の働いていたWeb広告の業界は、とにかく数字で広告効果を計測する世界。
なので、新しい案件が入るたび、僕ら広告運用担当は、案件の数値目標をもとに戦略を決め、その案件の広告運用を開始するんですね。
で、数値目標って言うのは、まずクライアントに見積もりを出す所から始まります。
「この案件のプロモーションだったら、顧客獲得単価いくらで、何件行けます」
って言うのが、クライアントが代理店に案件を発注する指標になるんですね。
で、まずは見積もりを出す為に、僕ら運用担当が色々考え、目標を出すんですが…
「いま全力で頑張れば、この数字は行けます!」
って言うと、たまに叱られる事があるんですよね。
下手すりゃ詰められました。
で、なぜそんな事になるかと言うと…
ズバリ、「数値目標が低い」からなんです。
数値目標が低いって事は、結局達成できる成果もその付近で留まります。
だから、80%頑張って達成できる成果なら、自分の実力の80%程度の成果しか出せない。
でも、ビジネスは相手に価値を提供して、対価としてお金をもらうべき世界。
妥協した成果しか出さなければ、その分の利益しか会社は稼げません。
そりゃあ、数値目標が低かったら叱られたり詰められるのは道理にかなっています。
ですが、この数値目標、「100%努力したら行ける」レベルでも、ウチは叱られました。
「今の状況と、運用担当のレベルから考えて、このくらいの数値です」
「は?この程度で良いの?お前の仕事ってこんなもんなの?」
ってやり取りになります。おお、こわいこわい。
きちんと、「100%頑張った時の数字」と上司が分かっていてコレですよ。
じゃあ、詰められない目標を立てるにはどうすれば良いのか?
簡単です。
「120%の成果を目標にする」ことです。
自分の実力のMAXが100%としたら、実力の2割増を目標にするってことです。
「無茶言うな!」って感じですが、これが本当に大事なんです。
人が仕事のスキルを上げていく上では、避けて通れない考え方です。
120%の数値目標を立てるべき理由
なぜ100%の努力だと詰められ、120%の努力を求められるのでしょうか。
分かりやすくするために、1枚の写真で説明しましょう。
ね?
良くお分かり頂けたかと思います。
でも、良く分からなかったと言うアンポンタンの方々の為に、文章で補足します。
筋トレをしていると良く耳にする言葉ですが、「超回復」というものがあります。
これは、筋トレなどで筋肉を酷使した時に組織が壊れ、数日経って復活する時には、破壊した以上の筋組織が生まれる現象です。
組織が壊れている状態が筋肉痛で、筋肉痛が治ったら、実は以前より筋肉が付いていた、という状態ですね。
筋組織の破壊は、「筋肉に無理をさせた≒筋肉の限界を超えた」時に起きます。
腕立てやらダッシュやらで筋肉を酷使した時に、組織が破壊され、筋肉痛が起きるのです。
つまり、120%の目標を立てることって、そういう事なんです。
「限界を突破しなければ、人は成長しない」
という事なんですよ。
僕の前職は、ベンチャー企業で離職率も高く、常に社員数が少ない環境。
なので、今いる社員をどれだけ活躍させられるか?にフォーカスが当たります。
だからこそ、社員の成長を尊重し、それだけ厳しく目標をチェックしていたんです。
筋トレを続けて、筋肉痛⇒復活を繰り返していると、段々筋トレできる量が増えます。
従来の量のトレーニングだけだと、もはや筋肉痛どころか疲労も無くなってきます。
これが成長と言うものですね。
最初は腕立て伏せ10回しか出来なかったのが、20回、30回、50回、100回。
続けて行くにつれ、どんどん腕立てできる回数が上がっていく。
そうした成長のメカニズムを、「120%の数値目標」を使ってモノにしていく。
それを続けて成長して行ける人こそが、ビジネスマンとして、もっと言えば人として、一流の人間になって行くのです。
そしてもう一つ、120%の目標を設定しておくべき理由があります。
それは、「人は目標設定した数値の付近で成果が着地する」クセがある為です。
「今月に営業目標、22件取るぞ」と意気込んだ人がいたとします。
その人は、何とか数字を達成し、22件獲得できました。
かたや、「志はでっかく、30件行ったるわい」と漢(おとこ)を見せる営業マン。
残念ながら未達に終わりましたが、それでも27件獲得してきました。
…なんて現象が起こるのが、人間の習性なんですよ。
結果で見たら、一方は達成、一方は未達なのに、未達の方が獲得件数が多い。
それは、「目標数値を引き上げた恩恵」と言うものが強いです。
なぜこんな現象というか、人のクセがあるかと言うと…
それは「ハングリーさ」が違ってくるからです。
人間、やる気があれば、目標達成のためには気合を入れて頑張ります。
しかし、目標が達成されたら「よし、こんなもんでいいだろ」となって、クールダウンしますよね。
だから、目標を引き上げる=気合を入れる範囲が上がる、という訳です。
30件の目標を立ててる人は、「うわ…まだまだ20件しか取れてねぇ。頑張らねばねば」と考え、さらに頑張る。
一方、20件目標にしていた人は「よっしゃ、20件達成!後は消化試合で、早めに帰ろう」となるんですね。
こうして、アウトプットできる成果に違いが出てきます。
僕も大学受験の頃、こんなことを良く言われました。
「東大を目指す受験生が早稲田に、
早稲田を目指す受験生が明治に、
明治を目指す受験生が日大に、
日大を目指す受験生が帝京に入る」
僕はもともと明治大学が第一志望だったのですが、そうすると「日大に入ってしまう」訳です!
なので、半ば無理だと思いつつも、早稲田の商学部を第一志望にしていました。
結果、「早稲田にも間に合うように」と気合を入れて勉強したことで、何とか明治には合格することができました。
もし第一志望を上げていなかったら、そうはならなかったかも知れません。
この通り、僕は「120%目標」の大切さを、身に染みて理解していたのでした。
言うは易し、行うは難し
…と、いう「120%の数値目標を立てる」大切さについて語ってきましたが。
これ、昨日まで僕自身が出来ていなかったマインドでした。
僕は今、地域おこし協力隊として活動している訳ですが、やはり任期後の収入って非常に不安な訳です。
転職歴が多く、「地域おこし協力隊」と言う、民間企業からすると良く分からない制度で働いていたような自分では、東京で高給を取れる企業への就職はおそらく難しい。
だから、やはり協力隊の本分+自分の目標通り、起業を目指さなければいけないと考えています。
しかし、「起業を推奨する」という本分がありながらも、現行の尾鷲市の制度では副業や起業が原則禁止されていて、別収入を得るにはハードルがあります。
そんな状況だと、ビジネスの仕込みもやり辛く、そんな環境も言い訳に「将来稼ぐことへの不安」ばかりが募っていました。
そんな中、きのう将来の設計について彼女と電話で話をしていたのですが。
「来年度に稼ぐ金額目標…少なくない?」
と、バッサリ言われました。
あーーー、確かに。
「これならまぁ行けるかな…」という感じで、自信なげな自分に対する「100%目標」を立ててしまっている事に気付きました。
これじゃあかん。
…と言う訳で、来年度中に稼ぐべき目標月収は、その5倍まで引き上げました。
「あからさまに無謀だ!」って考える人も多いかも知れませんが、意外や意外、宣言してみると「あれ、意外と行けるかも」と思えるんですよ。
と言うのも、「5倍の目標に向けて、考え方が変わる」からなんです。
例えば、月収30万目標なら「こういう事業をこれくらいやって、まぁ30万かな…。100万?ムリムリムリムリ!」となりますが、
100万を目標にすると、「この事業でこう、こっちの事業もやって、スケールさせて…あ、これなら100万見えるかも」となる訳です。
こういう「考え方のシフトチェンジ」は、実際に目標を120%引き上げたら分かります。
これが出来ると、どんどん数値達成に向けて自分にドライブが掛かって行くんですよ。
この目標設定の話って、「言うは易し、行うは難し」です。
単に120%の目標を設定するというだけでも、最初は分かっていても難しい。
しかし、当然ながら、120%の目標を達成するのはもっと難しい訳ですからね。
自分への戒めも含めて、このエントリーを書いています。
頑張れ俺。超頑張れ。
じゃあの。