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知らなきゃダメ!不動産投資に必須「利回り」の意味と計算方法

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不動産投資をするにあたって必ず押さえておかなければならないのが「利回り」

売買価格と共に物件を買うかどうか判断するための非常に大事な要素なので、これを知らないとお話にならない…くらいのモノです。

 

ですが、「いまいち利回りって何なのかよくわからない」という方もいるはず。そんなあなたのために、利回りについて計算方法と共に解説します。

また、表面利回り以外に「純利回り」「投資回収期」のお話もするので、純利回りがいまいちよく分かっていない方もご一読を。

 

【もくじ】

 

「利回り」とは何か?

利回りとは、投資額に対する収入の割合という意味です。

もっと分かりやすく言えば「投資に費やした額に対する、入ってくるお金の割合」ということですね。投資では1年間の収入を使って利回りを計算します。

利回り10%であれば、投資したお金の10%が毎年入ってくる。100万円の投資で毎年10万円が回収できるということです。20%なら20万円。

収入をアップするために投資をするのだから、「毎年いくらお金が入ってくるか」を表す利回りが大切であることは言うまでもありませんよね。

 

利回りには、上記のように単純な投資額と収入だけで求める「表面利回り」と、空室期間などを加味した想定収入に年間費用も加味して計算する「純利回り(NOI利回り)」の2種類があります。

この2種類について、具体的な計算方法もご説明していきます。

 

表面利回りの計算方法

物件価格300万円、家賃月額4万円の物件を購入したとすると…

表面利回りの計算式は、4×12÷300=16%となります。

年間家賃収入の48万円という数字は、物件価格300万円の16%である。というわけですね。

 

また、年間収入と物件価格の式を入れ替えれば、「何年で投資した金額を回収できるか」を表す「投資回収期」も分かります。

上記の場合だと、300÷48=6.25となるので、6.25を年に直すと、6年と3ヶ月ですね(12ヶ月×0.25)。

つまり、あなたは投資した300万円を6年3ヶ月で全額回収でき、6年4ヶ月目以降の家賃収入は全てあなたの利益として入ってくるようになる、というわけです。

 

純利回りの計算方法

さて、単純利回りはその名の通り単純で非常に計算しやすかったですが、純利回りはもうちょっと複雑になります。

上記の300万円・月家賃4万円の物件ですが、より現実的に、空室期間(物件に借り手がおらず、空き家で賃料が入らない期間)および、物件にかかる諸費用のそれぞれ一年分を考慮してみたいと思います。

ここでは、空室期間が年平均5%(2年間で1ヶ月ちょっと空室になる想定)、年間諸費用が10万円と想定しておきます。この場合、以下の計算式となります(小数点第2位以下切り捨て)。

4×12÷1.05-10÷300=11.9%

表面利回りは16%でしたが、現実的に発生しそうな空室期間と費用を鑑みた収入=営業利益を計算して利回りを算出すると、11.9%までダウンしました。

このように、表面利回りが良くても、実際の利回りを示す純利回りが良いとは限らないので要注意です。見かけの数字に踊らされないよう、費用がいくらかかるのかをあらかじめ把握しておくことが必須です。

 

なお、純利回りの上記の計算式を使うと、投資回収期の計算がちょっとややこしくなりますよね。というわけで、もう一つの計算方法を紹介します。

100÷利回り(%を除く)で求められるので、上記の計算だと100÷11.9=8.40となります。投資回収は、物件購入から約8年と5ヶ月後というわけですね。

 

物件の利回りはどうやって確認できるの?

上記の通り利回りの意味と計算方法をお伝えしてきましたが、じゃあ果たして、実際に市場に出ている不動産投資物件の利回りはどこで確認できるのでしょうか。

実は、「楽待」や「健美家」といった不動産投資専門ポータルサイトでは、各物件ごとに表面利回りが記載されているので、それを確認することで把握できます。

ただし、入居者がいない物件は、「この賃料が妥当ですよ」と業者が想定して入力した想定の利回りになるので、不当に高い想定賃料を入れる悪徳業者に騙されないように注意しましょう。

 

一方、投資用ではない普通の不動産ポータルサイト(HOME'Sなど)では、想定利回りの表記が無いので、上述の計算式と、賃料相場を調査して「これぐらいなら貸せそうだ」とあなた自身が想定した賃料での想定利回りを自分で出す必要があります。

最初は少し大変かもしれませんが、馴れれば頭の中でパッと計算でき、期待できる表面利回りが低ければすぐに検討対象から除外できるので、スピーディに投資物件を検討できるようになりますよ。

 

※物件情報を確認できるポータルサイトの一覧は、以下の記事でご確認ください▼

 

注意!表面利回りと純利回りの差が大きな物件について

最後に余談ですが、実は「表面利回りが高くても、純利回りは低い」という物件が存在します。

それは大まかに2パターンあり、「区分所有物件」と「借地権物件」です。全ての物件の純利回りが低いわけではないのですが、買わない方が良い物件は決して珍しくありません。

なぜその2つの物件の純利回りが低くなる傾向にあるかと言うと、それは「必要な費用が高い」ということに尽きます。

 

区分所有物件(マンションやオフィスビルの一室など)では、大家が毎月建物の管理団体に管理費と修繕積立金という費用を支払わなければなりません。

また、借地権付き物件(建物が建っている土地は、地主から借りている)の場合は、毎月地代を地主に支払わなければなりません。

その毎月の費用が結構バカにならず、この支出を加味すると、たとえ表面利回りが高くても、純利回りは低くてなかなか投資回収できない…ということになるのです。

 

そのため、区分マンションや借地権付き物件を検索すると、多くの物件がやたらと想定利回りが高く出ている=価格が安いのが分かると思います。

なぜ安いかと言うと、上記の費用が発生するという理由でなかなか利益が出ないからなんです。

特に、築古のリゾートマンションなんかは絶対買ってはいけません。需要が少ないので空室期間も長いうえ、特に月額費用が高い傾向にあるので、純利回りがマイナスになる例もあります。

※リゾートマンションの危険性については、以下の記事でも触れています▼

 

あなたも「安い物件には裏がある」ということをきちんと認識して、その理由を探すために、管理費や修繕積立金、地代といった毎月発生する費用(+購入時にかかる特別な費用も)がないかどうかをきちんと確認し、想定純利回りを算出してみてくださいね。

 

 

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