実は猛威は振るっていませんが、筆は振るいました。
こんにちは、すずきです。
観光大使の方と出会いました
僕は尾鷲市の地域おこし協力隊として、今年3月から活動している訳ですけども。
この5ヶ月ほどで、色んな面白い方にたくさんお会いしてきました。
事業家の方、漁師の方、ザ・アクティブシニアな方、協力隊の仲間、熱い公務員、などなど。
生き方や人間性が面白く、尊敬できる方といっぱい出会えて、とても楽しいです。
僕は東京でも出会いには恵まれていた方ですが、尾鷲だと仕事柄もあって、どんどん面白い方と出会えるのが最高です。
さて、そんな中で、最近尾鷲市の観光大使をお勤めの方とお知り合いになりました。
最初はFacebook上でのご挨拶でしたが、普段は東京にいらっしゃって、毎月尾鷲に帰ってきているそうな。
せっかくのご縁という事で、一度お会いしたいというお話をしました。
そして、今回の記事に繋がります。
その方、川西さんは尾鷲で育ち、今は東京で筆のメーカーに勤めながら書道を教えているとの事でした。
そして、尾鷲に月イチ帰ってきて、実家の一室を使って書道教室を開いているんだと。
で、今日、早速書道教室の日だと言う事で、「お会いしたい」という願いを叶えさせてくれることと相成りました。
僕は書道用具を持っていないので、名刺とカメラだけ持って教室へお邪魔しました。
ちょっと恐縮な感じです。
教室へ伺うと、他の生徒さんが来る前に、色々お話をして頂けました。
僕が気になっていたのは、「毎月尾鷲に帰ってくる」ということ。
僕もほぼ毎月東京に帰っていますが、これ、お金も体力もやっぱり負担掛かります。
明確な目的やモチベーションが無ければ、なかなか自主的には難しいものです。
そこでお話を伺うと、「せっかく東京で色んな知識を吸収しているのに、地元に生かさないのはもったいない」という思いが強い、と。
なので、東京で鍛えてきた書道の技術を、尾鷲でも教室を開いて住民に伝えて行くことで、地域に新しい文化活動をもたらしている訳です。
いやー、素晴らしいですねぇ。
色々とお話をしている内に、教室に生徒さんが集まってきました。
皆さんミドル世代の女性陣でした。お隣の海山町からの方も。
さてさて、折角なので、皆さんと一緒に書道を教わりますよ。
久々の書道体験
僕、書道にはほとんど触れたことが無くてですね。
小学校を卒業して以降、書道をしたのは昨年の一回以来です。
その時は、友人の書道家が開いた書道教室に遊びに?行った時です。
確か3,000円で、ミッチリ2時間くらい書道の初歩を個人指導してくれました。
僕は昔から硬筆も毛筆も達筆で知られていますが、教え方がうまい友人のレクチャーもあり、何とか基本の型は相当に上手くなりました。
やたら上手くなりすぎて、僕の字のビフォーアフターが教室の生徒募集チラシに採用されたほどです。笑
とは言え、もう一年も経ってみると、その教えもほとんど忘れてしまい…
「えーっと、文鎮…すずり…あれ、筆って鉛筆と同じ持ち方で良いの?テニスラケットみたいに掴むんだっけ?」
って感じで、準備段階からしどろもどろ。
そこら辺から教えてもらう事になりました。どうもすみません。
その後は、書体について、昔のひらがなについて等々を教えてもらいつつ、見本に従って簡単な文字を模写する練習。
お手本。草書体と楷書体
いやー、やっぱり書道って難しい…まっすぐ書くだけでも大変です。
硬筆でもゆがんだ線しか書けない僕には、やはりもっと修行が必要ですな。
まぁ、僕の書道体験は地味ーに同じ文字を書くばかりでしたが。
教室の雰囲気はこんな感じでした。みなさんやっぱり上手。
見本に従って書いてみて、先生・川西さんの添削を受けるという形です。
添削中は雑談も交えながら、優しく丁寧。
生徒さんとのコミュニケーションを大事にしているのが伺えます。
(写真奥が、川西さん)
ちなみに、教室には直筆の掛け軸もあります。
草書体で書かれていて、何というか清涼感みたいなものを感じます。
僕は正直、まだ文字ごとの拘りやポイントというのは分かりませんが、一文字ずつの書き方には、やっぱり拘りが詰まっているのだと思います。
普段ブロック体しか見ていない僕にとっては、やっぱり新鮮ですね。
ちなみに、好きなフォントはメイリオです。
2時間ほどの間、教室は開かれていました。
ただ書道を練習するだけでなく、他の生徒さん方との交流もさせて頂きました。
やっぱり、東京出身だったり、地域おこし協力隊という立場は話題にもなりますし、僕もドンドン説明していかなきゃいけません。
良い機会を作って頂いて、ありがたいなーと感じます。
結果として。
はい、今日の結果としてですが…
書道って、しっかり習ってみれば面白いかもなぁ、と思いました。
僕、基本的に、人に見せる文字を書くのって好きじゃないんですよ。
文字を書くこと自体が面倒だし、綺麗に字を書くことができないし。
普段ペンを握っても、もっぱらメモや思考整理、人に見せるものでもせめて板書程度。
PCで済ませられるものは、極力全てPCで入力してしまう派です。
でも、それって硬筆の世界。
文字一つひとつに拘る訳ではなく、とりあえずバランス良く見やすい字を書けばOK。
見やすい文字を書けない僕にとっては何一つ面白くないし、見やすい文字をスピーディに書くのであれば、PCの方が圧倒的に優れています。
一方、毛筆ってやっぱり違うんだなぁと。
硬筆より遥かに手間も掛かって書きづらい分、それはやはり文化・芸術の領域。
一つひとつの書き方に拘るし、道具や墨の起こし方一つでも大きく変わる。
ギターのピックアップやアンプ、弦やピックに拘るのと一緒の感覚です。
正しい書き方を学び、集中して実践してモノにしていく。
そうすれば自ずと上手くなり、それは自他の目にも明らかになる。
そういう努力が如実に反映される部分が、何か楽しいなぁと思えるようになってきました。
あと、「崩して書いたり、にじみやかすれも味」という自由さも良いですね。
硬筆なんて、薄く書かれた「あ」を10回なぞって、田のマスに「あ」を10回書いて、□のマスにまた「あ」を10回書いて…
って言う感じにドリルをひたすら解いて学ぶ世界でしたが、ぜんっぜん文字なんて上手になりませんでしたからね。
単純に僕のセンスが無いだけかも知れませんが、硬筆には上達余地が少ないのでは?
そもそも拘るポイントも少ないですしね。
また次の機会には、もっと書道が上達できるようにしたいなー。
そして、せっかく観光大使の方とお知り合いになれたので、僕も尾鷲をPRして行ける事業をもっと頑張ります。
まぁ、次は9/17~9/19で開催する、古民家改修ワークショップですかねぇ。
もっともっと尾鷲をPRして、外貨を稼ぐ町にしていかんなん。
じゃあの。