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快適な住まいの実現に必須の「人口密度」。ちゃんと把握してますか?

街に人は多すぎても少なすぎても良くないのですよ。

こんにちは、すずきです。

 

あなたは自分の街の「人口密度」を気にしたことがありますか?

Wikipediaで自治体のページを開くと、面積・人口の下に出てくるアレです↓

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普段あまり気にしない数字ではありますが、住まいを考える上では重要な数字です。

という訳で、人口密度ごとの生活環境について比較してみました。

※記事中の数値はWikipediaから引用

 

【もくじ】

日本の人口密度について

日本は人口約1億2700万人、面積は約378,000k㎡。

人口密度は約341人/k㎡となっています。

つまり、1キロ平米の空間あたり341人が存在する、という事です。

都市国家を除くと、日本の人口密度は世界でも上位10本に入るほどの高さです。

 

最も人口密度の高い都道府県は、東京都で約6,150人/k㎡。

最も低いのは北海道で、約69人/k㎡。およそ100倍近い差が付いています。

また、市区町村単位だと、最も人口密度が高いのは東京都豊島区で、何と約22,650人/k㎡

最も低い自治体は福島県檜枝岐(ひのえまた)村。たった1.54人/k㎡しかありません。

 

日本は山がちな地形なので、人の住むエリア・住まないエリアの違いが顕著な国です。

面積の約54%が尾鷲市も含む「過疎地域」となっていますが、人口割合はたった8%程度。

残りの約46%の面積に、残りの約92%の国民が住んでいるという計算です。

 

首都圏を含む関東地方だけでも、日本の人口の1/3程度が住んでいると言うのだから、どれだけ東京一極集中が進んでいるのかが分かります。

ちなみに、東京都市圏はまだ人口が増えており、今後もしばらく減らないことが予想されていますが、大阪・名古屋都市圏は既に人口が減少傾向に転じています。

 

 

さて、日本国の人口密度の概況が分かった所で、これから実際の人口密度別の都市の様子を見て行くことにしましょう。

 

人口密度第一位:東京都豊島区の様子

面積:13.01k㎡

人口:294,673人(2016/10/1時点)

人口密度:22,650人/k㎡

 

東京都豊島区と言えば、東京三大副都心の池袋がある街として有名ですね。

池袋は新宿に次ぐ日本トップクラスの繁華街であり、世界第二位の利用者数を誇る鉄道ターミナル駅を擁する街でもあります。

駅や繁華街には毎日ひっきりなしに老若男女が訪れます。特に埼玉から。

 

そんな池袋の様子をご覧ください。

 

 

 


【凄まじい混雑!】丸ノ内線 池袋駅 朝の通勤ラッシュ

 

人が多すぎて、もはや気持ち悪いです。

 

僕もよく池袋には遊びに行っていましたが、毎回人の多さに疲れてしまいます。

人が多すぎて、他人にぶつからずに道を歩くのが困難ですし、ゆえに人にぶつかっても基本的に謝らない文化です。

カフェには入れないし、電車は座れないし、排気ガス臭いし。

同様の理由で、新宿や渋谷も嫌いです。できれば行きたくない。

 

人口密度が過剰になると、こういう問題が起こるんです。

 

人混みが嫌いな僕のようなタイプは特にですが、ストレスが溜まります。

自分のペースで歩くこともできないし、色んな事をするのに順番待ちしなきゃいけないし。

さらに、朝の通勤時なんてみんな殺気立っているか、生気が抜けた操り人形のような状態です。

心を休める余地が、人の多さによって大きく削られてしまうんですよ。

 

また、人口が過剰なゆえに、住宅は値段がべらぼうに高いし、マンションが多いです。

一戸建てを豊島区内に持とうと思ったら、5,000万円は最低でも必要ですね。

分譲マンションや賃貸物件も同様に高く、ここでも人口密度の高さが住環境に悪影響を及ぼしています。

 

人口過密による問題は数えきれないほど存在します。

僕はそれが嫌で、一度田舎で生活することを決意しました。

 

結果、今は非常に人間らしい、満足のいく暮らしを実現できています。

 

人口密度最下位:福島県檜枝岐村の様子

面積:309.46k㎡

人口:602人(2016/10/1時点)

人口密度:1.54人/k㎡

 

日本一過密な都市・豊島区池袋の次は、日本一過疎な村・福島県檜枝岐村の様子をお届けします。

1キロ四方に人がたった1.5人しかいない…人より鹿の方が絶対多いです。

さて、どんな街並みなのでしょうか…

 

 

まずは中心集落の全景から。小さくてのどかですねー。

檜枝岐村全景

引用:http://www.aizu-concierge.com/map/spot/10539

 さて、村の様子はどうなっているのでしょうか。

 

 

ほとんど人が歩いていません。

 

檜枝岐村は尾瀬という観光資源があるので、観光地としての体をなしているみたいです。

しかし、広い面積の中にたった600人しか住んでいないというだけあって、全然住民の姿は少ないですね。

 

ここまで過疎が進むと、今度はお店や医療施設、仕事などが無くなる、という問題が顕在化します。

そもそも住民が少ないのだから、お店の経営が難しいのは自明。

ゆえに仕事も無くなるし、ますます買い物は不便になっていきます。

 

もちろん、そんな不便で稼げない土地からは、住民はどんどん離れていきます。

都会に出て職を求め、スーパーで不自由なく買い物をして生活していく。

そういう暮らしもまた人間らしい…のかも知れませんが。

 

国土の54%にのぼる過疎地域は、このような状況になっている訳です。

どんどんお店や医療施設が減り、雇用が減り、人口も減っていく…

減った人口は都市に行くけれども、結局田舎には帰ってこない人が多い。

こうして過疎化はさらに進み、東京一極集中もさらに進む。

これが現実な訳です。

 

限界集落だとか、既に廃村になった集落だとか、そういうのはまさしく現実にある問題なのです。

過疎化に次ぐ過疎化で、集落から人が少しずつ消え、家の明かりが消え、そして誰もいなくなった。

後にはただ、数軒の民家がただただ朽ちるのを待つばかり…

我が家から数十キロ圏内でも、消滅した集落はいくつか存在しています。

 

人口密度は高すぎてもいけないけれど、低すぎても生活が困難になる。

ゆえに、「適度な人口密度」を求める必要があるのです。

 

もちろん、適度な人口密度というのは人によって変わってきますし、人口密度だけで生活の快適性が判断できる訳では決してありません。

しかし、一つの生活のバロメーターとして、そこを考えて行くことは必要なんじゃないかと思います。

 

という訳で、僕的に「適度な人口密度」を誇る街の様子を紹介して、最後〆たいと思います↓

過疎地の例外?三重県尾鷲市の様子

面積:192.71k㎡

人口:17,616人(2016/10/1時点)

人口密度:91.4人/k㎡

 

「適度な人口密度」って、結局過疎地域のド田舎なんじゃねーか!

と言われそうですが、いや、決してそんな事はありません。

 

僕の住む三重県尾鷲市は、過疎地域と位置付けられている一方で、実際の人口密度は意外と高い街なのです。

 

確かに、人口はピーク時から半減して今もガンガン減ってるし、面積と人口の比率で見た人口密度はかなり低いです。

しかし、尾鷲は山がちな街で、可住地面積(人が住める面積)は17.11k㎡しかありません。

可住地面積対比の人口密度を見ると、実は約1,000人/k㎡くらいあるんですよ。

この数値は、全国813市区で第354位と、平均を上回っています。

(出典:三重県尾鷲市の統計データに関する行政情報【生活ガイド.com】

 

尾鷲でも街中を歩いていると、確かに人とすれ違う数は少ないし、年配の方がほとんど。

でも、結構車が走っているし、店に入るとそれなりに人がいるのです。

(地方都市は車社会なので、車が多くて歩行者が少ないのが東京と違う所です)

 

そんな尾鷲には、小さな市街地にスーパーが5軒・コンビニが6軒もあるなど、必要以上に?お店が充実しています。

また、TSUTAYAやイオン、ホームセンター等もあり、日常の買い物にはさほど困りません。

飲み屋もたくさんあって、ハシゴ酒を楽しむ文化が特徴的な街でもあります。

 

実は、過疎地域でもこういう街ってあるんですよね。

人も車も少なくて暮らしやすいし、空気はうまいし、職住近接だし(これが最強)。

確かにド田舎で仕事は少ないですが、日常の生活に不便はほとんどありません。

 

さて、前置きのPRが長くなりましたが、ここで尾鷲の街並みをご覧ください。

 

 

 

とまぁ、典型的な田舎の港町の様相を呈していながら、実は便利で人もそこそこいて楽しい、という街もあるんですよという宣伝でございます。

 

「東京の人混みやせわしなさに疲れた」

「でも、不便な暮らしは嫌だな…ある程度便利じゃないと」

 

と考える人には、尾鷲のような街が最適だと思います。

自分に合った暮らし方ができる街を探すのは、とても大切ですよ。

人生のゆとりが大きく変わってくるので。

 

 

とは言え、尾鷲も人口減少が深刻で、今後どんどんお店が無くなって不便になる可能性は高いです。

せっかく良い街なのだから、僕はそこを何とかしたい。

人口が減るのも仕方ないし、田舎から脱却するのも無理な話なんだけど、住民が快適な環境で幸せに暮らせる街というのは、やはり維持したいです。

 

そのためには、何よりも仕事を作って、雇用をもっと作って行かなきゃいけない。

僕だけの力じゃ微力で何もできないので、地元の方々や今までのご縁も頼りに、引き続き活動して行きたいと思います。

来年度からは業務に一層ドライブを掛けられる予定なので、各所の皆様にはぜひ益々のお声掛けを頂きたく…笑

 

 

じゃあの。