前回のエントリーの続きです。
今回は、東京・京都の友達への尾鷲案内2・3日目について書きますよ。
喧噪の街、静かな二日酔い
尾鷲じゅうを巡った一日目が終わり、自宅で二日目の朝を迎えました。
激しい頭痛と吐き気とともに。
同じく深酒した友人は、隣のベッドでケロッとしていたのですが、僕はもはや二日酔いで死にそうでした。
(京都の友人は、熊野のホテルで宿泊・別行動)
朝8時頃になっても、目は覚めているのに酔いが覚めず、起きられない!
ひたすらベッドに横になって「気持ちわりー」を繰り返していた気がします。
途中、言いようのない吐き気をもよおして、友人をほっぽって近くのコンビニまで出かけたり…(自宅のトイレは簡易水洗なので極力使いたくないのだ)
コンビニのトイレでシンガポールのアレよろしく盛大に解放した後、ヘパリーゼとスポーツドリンクを買って帰宅。
ヘパリーゼを飲み、スポーツドリンクをガブ飲みし、また就寝。
30分後、自宅でもシンガポールのアレ登場。
マジかよ、200円以上したヘパリーゼが、見事バキュームカーの餌だぜ。
意気消沈した僕は、フラフラとベッドに戻り、友人そっちのけで10時頃までダウン。
退屈な思いをさせてすみません…
お昼、第二陣営をお迎えに
さて、二日酔いで完全にダウンしていた僕ですが、さすがにいつまでもダウンし続ける訳にはいきません。
と言うのも、12時前になったら、東京からさらに2名の刺客…いえ、友人が尾鷲にやって来るからです。
僕は11時半ごろ、フラフラの身体にムチ打ちながら、高速バスの停車場に車を走らせます。
運転はちょっと疲れるけど、まぁ何とか問題なくピックアップ。
続いて尾鷲駅まで行き、汽車で来る友人もう一名もピックアップし、人数が出揃った。
さぁ、これで役者は揃った!尾鷲に殴り込みだ!!
という訳で、ちょうどお昼時でもあったので、車をそのまま再び九鬼へ。
昨日行った網干場では、今日はランチを提供しているので、折角だからとそれを食べに行くことにしました。
九鬼を堪能する一日
到着後、やはり九鬼の美しさに一同感心。
うーん、やっぱりこの綺麗な街並みはウケるなぁ…
そしてまたウケるのが、この網干場の刺身定食ですよ。
カツオ、イサキ、イカがそれぞれ4切れずつ入っている大ボリューム。
それに味噌汁、茶碗蒸し、小鉢が付いてきて1,000円ですよ。安すぎィ!
この刺身ですよ。
鮮度抜群だけど、程よく柔らかくて、旨味もバリバリ出まくり。
二日酔いで「味噌汁しか入らん!」と思ってた僕でも、あまりの美味さにガンガン行けます。
このカツオ、なんでも「ヤイトカツオ」と呼ばれる魚。
標準名だと「スマ」と呼ばれるのですが、これがすげーうまい。
まるでマグロのように、柔らかい脂の味がフワッと広がってくるんですよ。
かつ、カツオの味もちゃんとするし、これはめっちゃ美味い!
初めて食べたイサキもレモンがよく合うし、アオリイカもシャキシャキとねっとりの中間ですごく甘い。
こんだけのクオリティの刺身をこんだけの量出されたら、そりゃあ友人一同にもぶっ刺さりますよね。
一同大満足のランチでした。
で、その時網干場で接客をしてくれた、笑顔が可愛くてハイテンションな面白いお母さん。
何と、一時になった途端、大急ぎで帰り支度を始めました。
そして、シフト交代で来た地域おこし協力隊の木島さん(九鬼在住)に挨拶をしたと思ったら、そそくさと網干場を出ていきました。
…
…
やけにいそいそと出ていくその姿が、私達はどうも気掛かりだった。
網干場の会計を速やかに済ませ、私達は彼女の後を追って行くことにした。
網干場から歩いて2分ほど。思った以上に近い。
彼女が急ぎ足で入って行ったのは、このカフェだった。
「アトリエ萠」という名前の、古民家を改装した海沿いのカフェ。
中には陶器が並べられていて、どうやらギャラリー併設のカフェであるようだ。
一見、中に彼女の姿は認識できない。
あれだけ急いでここに逃げ込んでいった姿を見るに、何か人目をはばかっているのだろうか。
にしては、これだけ開放的なロケーションと店づくりの場所へ、果たしてなぜ…
私達は恐る恐る、かつお店の作り込まれた和の雰囲気に惹かれながら、店内へと足を踏み入れた。
「いらっしゃいませー!あー!来てくれたのね!!」
あ、お母さん接客してくれた。ハイテンション&標準語で。
そう、このお母さん、土日は網干場でランチ営業の接客をしながら、1時になったらこの「アトリエ萠」で、5時までカフェ営業をやっているとのこと。
そのバイタリティに感心しながら、僕達はお店の説明を受けました。
ここは知人(親戚?)の陶芸家や、ご自身夫婦が作った陶器のギャラリーだそうな。
で、そこにカフェ営業も合わせてやっていると。
立派な古民家を改装した美しい店内は、風通しも良く、冷房もいらない最高に癒しな空間です。
この陶器はディスプレイされているだけではなく、買うこともできます。
飲食サービスの事業を考えている友人は興味津々だったので、「ここで什器揃えなよ!」と尾鷲の営業をしておきました。
コーヒーを飲みながら、古民家カフェで小一時間ゆったり雑談。
吹き抜ける海風がとても心地良くて、何というか「田舎に旅しに来た」感が満載です。
すげー落ち着いて、開放的で、お母さんも話しかけてくれる暖かさ。
僕も尾鷲に住んでいながら、本当に旅行気分です。
で、お母さんと話す中で「このお店、めっちゃイイですねー!」なんて言ったところ。
営業中にも関わらず、リフォームしたご自宅を案内してもらいました。
なんだこのスゴイ展開。
しかし、このお宅がまた凄い!
これは古民家厨、リノベ厨が垂涎モノですよ。
ウォルナットの柱面に白い壁を合わせた、和モダンなコントラスト。
リビングは壁掛けのテレビに立派なソファー、そして音響機器がドーンとそびえる。
ここで好きなアーティストのライブ映像とか観たら最高だなぁ…
で、もっとすごいのがコレ!
ダイニング部分を吹き抜けにして、1階からでも梁が見える作り。
こんなに解放感のある空間が毎日過ごす自宅だなんて、こりゃあ最高ですね。
果たしていくら改装に掛けたんだろうと気になりますが、非常にセンスの良いお宅で、拝見して一同大満足でした。
さて、そんなこんなでお昼から3時頃まで、九鬼を堪能しました。
そしたら女性陣が「もう風呂入りたい」とか言ってくるので、いつものあそこに連れて行くことにしました。
夕方からも、尾鷲でお楽しみですよ!
はい、来ました。いつものあそこです。
みんな大好き夢古道おわせで、一同仲良く裸の付き合いです。
※混浴ではありません
ここで海洋深層水のお風呂を楽しみながら、ソフトクリームを塩かけて食べたり、すぐ裏の向井地区で取れた地場野菜を買ったり、ハンモックに揺られながらマンガを読んだりで2時間近く潰しました。
綺麗だし面白い湯だし色々時間潰せるしで、こちらも大好評です。
そして、夕方からは、別行動していた京都からの友人と合流してBBQですよ!
元々は僕の実家のガレージでやる予定だったのが、急きょ彼らが泊まる三木浦ゲストハウスまで招集されて行くことに。
でも、やっぱり、初めて三木浦に訪れる友人は、「この町も綺麗だ」と感心するんですよねー。
この景色を眺めながら、星空のもとで、肉を焼き、野菜を焼き、刺身を食べる。
二日酔いを恐れながらも、楽しい夜の宴を過ごしました。
…片付けと、初めて頼む運転代行の手配にあくせくしながら。
そして二日間にわたる尾鷲観光案内は(ほぼ)幕を閉じたわけです。
俺、お疲れちゃん。
その後と3日目
翌日は、皆は京都に遊びに行く予定だったのですが、元々行かないつもりだった僕もノリで参加することに!
皆、朝イチで京都組の車にピックアップしてもらい、向かうそうです。
しかし、うち一人の友人は「もうちょっと尾鷲にいたい」とありがたい申し出があったので、僕はその友人と、別で京都へ向かう事にしました。
その友人は、アトリエ萠で営業をかけた(笑)、飲食サービスを提供したいと言う人。
なので、また尾鷲の営業をするべく、地元の魚屋に連れて行きました。
立派なマダイが一匹1,000円しないことに驚いたり、店頭で店員が小アジを捌いてたら、いきなりトンビがアジをさらっていったことに驚いたりしながら、干物をお買い上げ頂きました(まいどありー!)。
その後は、おととで尾鷲の特産品や魚をグルっと見て回る。
既に干物を買ったこともあり、目ぼしいものはありませんでしたが、色んな地域産品があるという事を認識してもらえましたよ。ふふふ。
その後は、銚子川で泳ぐ!!
…と思ったのですが、結構涼しいし、これで二人で泳ぐのもねぇ。
って感じだったので、ちょっと足首までチャプチャプしました。
まぁ、そんなこんなで尾鷲観光は以上でございました。
銚子川観光の後は、松阪のたこやんで焼肉飲みし、近鉄で京都へ向かいましたとさ。
いやー、僕としては二泊三日、尾鷲を満喫してもらいましたよ。
皆、尾鷲の大自然と魚の美味さ、人の暖かさに満足してくれていました。
そして、今回の縁で、尾鷲で新たなビジネスのご縁もありそうです。
ドンドン面白くなっていくぞー。
尾鷲は今、東海地方の垢抜けない観光地って感じですが、じっくり来てみたらその良さがすごく分かる街です。
市街地ならチャリで日常の買い物が全て完結するなど、意外と便利だし、飯もうまい。
「観るより暮らす」が根付いている街ですが、最近は観光も少しずつ充実してきたよって感じです。
僕の友人は「また尾鷲に来たい!」と言ってくれたので、やっぱり尾鷲は良い街なんですね。
尾鷲に行ったことがないあなた、ぜひ一度遊びに来てみてください。
僕で良ければ案内しまっせ!
じゃあの。