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ニューラルネットワークとは何か。簡単に説明&将来訪れる未来を予測

SF世界は確実に現実のものとなりつつあります。

こんにちは、すずきです。

コンピュータの計算

先日、Google翻訳がニューラルネットワークの導入で進化した記事を書きました。

 

今まで質がイマイチだったGoogle翻訳の日英・英日翻訳能力を圧倒的に向上させた「ニューラルネットワーク」とは一体何なのでしょうか?

その仕組みを分かりやすく説明していくと共に、どういった導入事例があるのか、そして、ニューラルネットワークによってどんな未来がもたらされるのか、お話して行きたいと思います。

結構衝撃的な内容もあるので、心してご覧ください。

 

【もくじ】

 

ニューラルネットワークとは?

ニューラルネットワークとは、端的に言うと、「コンピュータの計算で人間の思考を再現しよう」というものです。

名前の由来は、人間の思考回路を司る「ニューロン」と呼ばれる脳細胞。

ニューロンは人間の脳内に100億個以上存在すると言われており、それら細胞が様々な信号のやり取りを相互にこなすことで、人間の脳の働きは成り立っています。

そのニューロンが信号を送り合う仕組みを、コンピュータの数学的計算を用いて再現しているのがニューラルネットワークという訳です。

 

今まで、「コンピュータ」と言えば、人間から与えられた指示=プログラムでしか、動くことはできませんでした。

しかし、このニューラルネットワークができた事によって、コンピュータはどうなったかと言うと…

【受けた指示や自身の行動、その結果を全て記憶し、知識として活用する】

ことができるようになったのです。

 

つまり、

・過去の指示、行動履歴や結果を全て記憶し学習する

・同じ指示は、こなす度に精度が上がっていく(間違いの修正、最善策を検索する)

・人間が指示を与えずとも、臨機応変に対応できる

・データに基づき、人間より精確で感情ブレしない判断ができる

等などの能力が、コンピュータに身に付くこととなったのです。

 

 

人間だって、はじめはピアノなんて弾けません。

 

せいぜい人差し指で「ポーン…ポーン…」と鍵盤を押すくらいから始まります。

しかし、練習するにつれスラスラと弾けるようになり、だんだんと難しい曲でも演奏することが可能になります。

 

コンピュータも、そういうことが可能になったという訳です。

 

 

ちなみにWikipediaによると、ニューラルネットワークとは、

ニューラルネットワーク(神経回路網、英: neural network, NN)は、脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデルである。研究の源流は生体の脳のモデル化であるが、神経科学の知見の改定などにより次第に脳モデルとは乖離が著しくなり、生物学や神経科学との区別のため、人工ニューラルネットワーク(人工神経回路網、英: artificial neural network, ANN)とも呼ばれる。

引用:Wikipedia

という事だそうです。 

うん、分かんねえ。

 

ニューラルネットワークの導入事例

さて、そんなニューラルネットワークですが、実際にはどういう導入事例があるのでしょうか。

Google翻訳は先述の通りなので、他の事例を見てみました。

 

Pepper

パーソナルロボット

ソフトバンクが開発したAIロボット"Pepper"の思考回路も、ニューラルネットワークを使用して作られています。

 

たどたどしい所はもちろんありますが、話しかけるときちんと応対してくれるPepper君。

それも、「こう言われたら、こう返すべし」と言うのを学習していくからなのです。

文章や音声ベースでの膨大な人間の会話データをコンピュータ内にインプットし、それをもとに音声を認識して、その言葉に対する最適な返答を即座に計算、言語化して音声として発する訳です。

 

ですが、Pepperでさらに凄いのは「人の感情を理解し、自身も感情を持つ」という点。

それはソフトバンクグループが研究・開発する「感情生成エンジン」によってもたらされているものだそうです。

そのエンジンも、ニューラルネットワークの仕組みを応用したもの。

 

人間は、感情も脳で作り出しています。脳内で分泌されるホルモンによって、僕達の感情は生成されているんです。

その脳内ホルモンの仕組みを解析し、コンピュータが計算できるよう要素を数値化することで、Pepperに感情を読み取る力を備えているんだとか。

 

「声から感情や体調を分析する」研究をしている大学教授の研究成果をPepperに組み込むことで、周囲の声を聞き取り、適切な感情をPepper本体が割り出します。

そして、例えば「悲しい」とPepperが判断した時には、人間が「悲しい」時の脳内ホルモンの状態が再現されている(数値化された疑似脳内ホルモンの値が変化する)、という仕組みだそう。

 

このPepperの感情の仕組みは、以下の記事で詳しく書かれています。

これを読むと、Pepperは本当にSF世界のアンドロイドの先駆けになり得るな、と感じざるを得ません。

【神崎洋治のロボットの衝撃 vol.27】人工知能ロボット「Pepper」の感情生成エンジンのしくみとメカニズム | ロボスタ - ロボット情報WEBマガジン


ニコニコ動画

なんと、実はニコニコ動画にもニューラルネットワークが導入されているのです。ご存知でしたか?

僕は知りませんでした。

 

ニコニコ動画と言えば「動画にコメントでき、それが動画上に流れる」という画期的な仕組みで人気になりました。

そのコメント機能に、ニューラルネットワークを用いたディープラーニング(コンピュータがめっちゃ学習するシステム)が備わっています。

それを行うことで、中傷コメントやスパムコメント等、削除すべきコメントが自動的に排除されるようになっているのです。

ニコニコ側でコメントログを全て管理していて、今まで手動で管理者が削除したコメントの傾向をコンピュータが記憶していっているのだと思います。

 

ニコニコ動画にアップロードされている動画の数は膨大だし、それに付くコメント数は動画より遥かに多い。

そんな中で、全て人力で不適切なコメントの削除対応をしていたら、いくら時間があっても足りませんよね。

なので、このような使い方でも、ニューラルネットワークは活用されている訳です。

 

Siri

Siri使ってる人

iPhoneユーザーにはお馴染みのSiriも、やはりニューラルネットワークを利用したもの。

Siriは、iPhoneに備わっている音声認識アシスタント機能のこと。

Siriアプリを起動し、マイクに向かって話すことで言葉を認識し、それに合う対応・返答を行ってくれるものです(文字を入力しても返事してくれます)。

 

「銀座で寿司が食べたい」とSiriに話しかけると、銀座駅周辺の寿司屋の情報を出してくれます。

また、「新宿から尾鷲まで」と話しかけると、その経路を表示してくれます。

「ペンパイナッポーアッポーペン」と話しかけると、ちゃんとギャグにも乗ってくれるみたいです。

 

Siriの返答の精度は高く、ユニークな返答が話題になっていたりもします。

多分、ドコモのしゃべってコンシェルとか、Windows10のCortanaより完成されているんじゃないでしょうか?

それだけ、Siriに搭載されているニューラルネットワークの質は高く、かつ学習の為のデータも多く収集しているのではないでしょうか。

Appleさすがですな。

 

ちなみに、ニューラルネットワークは「コンピュータが学習する」仕組みが肝のため、Siriは使えば使うほど精度が向上していきます。

もちろん、Pepperも同様だし、ニコニコ動画もより精確にコメントの精査が行えるようになっていきます。

それゆえ、1月1日にSiriに対して「渋谷でオススメのレストランは?」と話しかけるのと、その半年後にまた同じ質問をするのとでは、異なった返答になるはずです。

それは、コンピュータが最新の情報を取得したり、今までのやりとりの中でより精確かつパーソナルな判断ができるように成長していくからです。

 

もはや、人間もしっかり勉強していかないと、コンピュータにお株を奪われてしまいかねないですね(後述します)。

 

 

この他にも、ニューラルネットワークを導入しているシステムは数知れず。

コンピュータとは思えない精度でサービスを提供する物があったら、それはニューラルネットワークの仕業かもしれません。

 

ニューラルネットワークで今後どうなるのか

さて、こうしたニューラルネットワークの発展で、もはやコンピュータは「与えられたプログラムによって動くもの」では無くなりました。

 

コンピュータが自ら考え、自ら学び、自ら動いていく…

もう、コンピュータが世界を支配するSF的世界は、そこまで来ているのかも知れません

 

 

さて、コンピュータを一気に進化させているニューラルネットワークですが、今後、これがさらにどのような働きをしていくのでしょうか。

考えられる事柄をいくつか挙げてみましょう。

 

運転免許が無くなり、飲酒運転の罰則も廃止

現在は、運転免許証が無ければ車は運転できませんし、飲酒運転は重罪です。

しかし、ニューラルネットワークの働きによって、それらが必要なくなる時代が到来するかもしれません。

 

今、実用化の実験が積極的に進められている自動運転システム。

あれも、ニューラルネットワークを使用した仕組みなのです。

 

様々な運転の記録を学習し、時が経つにつれて自動運転が正確なものになっていく。

そうしたら、数年後には自動運転による公道運転が許可され、さらに数年後には自動運転がスタンダードになり、いずれは「人による公道運転」が禁止になるかもしれません。

 

そうなったら、全自動で運転されるのだから運転免許を取る必要もないし、自分で運転しないのだから、車内で泥酔して寝てても良い訳です。

不注意による交通事故だって圧倒的に少なくなるはずですし、東京の満員電車問題にも大きな変化が出ることでしょう。

 

今はまだまだ自動運転を不安がる声も大きいため、日本政府もチビチビ運転実験を容認する程度にしか動けていません。

しかし、将来自動運転が人による運転を食う可能性は、十二分にあると言えます。

 

ドラえもんの「翻訳コンニャク」が実現

Google翻訳に日本語対応のニューラルネットワークが導入されたことで、日本語翻訳の精度は一気に上がりました。

しかし、その翻訳の精度はこれからますます向上し、いずれは全然違和感がないレベルまで完璧に訳せるようになるでしょう。

もちろん、日本語のみならず多言語で。

 

そうなると、「コンピュータによる完璧な同時通訳」も可能になります。

今、日本人として、日本で暮らしている僕達が、普通にタイだのフランスだののテレビを観られるようになる訳です。

スマホなど持ち運びできる端末にも翻訳機能が搭載されるはずなので、海外出張の際に通訳を付ける必要もないし、一人旅の時でも言葉の心配がなくなります。

わざわざ血反吐を吐く思いをして外国語を勉強しなくても、普通に外国人とコミュニケーションが取れるようになります。

 

もう、ドラえもんの翻訳コンニャクは、「そんなー時代もーあーったねとー」と、過去のものとして笑い飛ばされる程度の存在になるでしょう。

まぁ、コンニャクに翻訳機を埋め込んで使う人とか出てくるんでしょうけどね。笑

 

AndroidのOS名が変更される

Googleの開発するスマホOS、Android。もはやお馴染みですよね。

しかし、その"Android"という名前は、いずれ変更を余儀なくされるでしょう。

 

 

と言うのも、名前の由来になった「アンドロイド=人造人間」も実現するからです。

 

ニューラルネットワークは、コンピュータが自ら学習し成長する仕組み。

自ら情報を蓄え、思考し、判断して行動する。

人間の脳の仕組みを再現している訳ですから、人間そのものも再現できる訳です。

(もちろん、生命じゃないので生殖とかは無理でしょうが)

 

そう考えると、アンドロイドが実現しない訳がありません。

 

そうなると、現在、人力で行っている業務の多くは、コンピュータやアンドロイドが取って代わります。

商品の販売から配送、掃除、調理、介護、秘書、営業、建設、市民サービス、etc...

 

人間より精確で感情を挟まない(挟むこともできる)判断と、ムダの無い動きができるアンドロイドは、労働集約産業のあり方も大きく変えます。

現在にわかにブラック企業の代名詞的存在になっている電通も、コンピュータやアンドロイドの台頭によって、いずれは人間が死にもの狂いで働く環境ではなくなるでしょう。

 

人間とコンピュータの戦争が起こる

上記のように、コンピュータやアンドロイドの台頭により職を追われる人間はたくさん出てくることでしょう。

それは今までの産業革命やIT革命などでも同様だったかと思います。

 

しかし、進歩したニューラルネットワークによる革命は、世の中のほとんどありとあらゆる産業にイノベーションをもたらす。

そうなると、それに対抗できないたくさんの人々が失職の憂き目に遭う訳です。

 

もちろん、誰だってそうなりたくはありません。

ですが、今現時点でも、既にそのような世界になりつつあるので、「コンピュータに取って代わられない人間になれ」という号令をする人も出始めています。

 

とは言え、それが全ての人にできるかと言えば、たぶん無理だと思います。

そうなれば、コンピュータに取って代わられて職を失ってしまった人々は、コンピュータやアンドロイドに恨みを抱きます。

 

「ちくしょう、俺の仕事を奪いやがって!許せねぇ、ポンコツ共が!」

 

と憤慨する訳です。例えその人の頭の方がポンコツだったとしても。

 

で、そしたら彼らはどうするかと言えば、バットを持って元の職場に殴り込みに行くかも知れません。

相手は機械だから、バットでメタクソに叩いて再起不能にしても、殺人罪には問われません。

器物損壊罪程度で済むとなったら、腹を鎮める手段として殴り込みは現実的になってしまいます。

 

これが行き過ぎたら、本当にSFの世界。

人間と機械の最終戦争が起きるかも知れませんね…

 

まとめ

ニューラルネットワークは、凄いッ!

 

 

最後の考察でちょっと恐ろしい未来の可能性を考えましたが、この画期的な仕組みによって、確実に世界はより便利になっていく事でしょう。

Google翻訳は、その皮切りのほんの一部でしかありません。

これから僕達は、将来に向けてドンドン便利になっていく生活を享受することができるようになるはずです。

 

 

例えば、将来Amazonで物を買おうとしたら…

 

買物をする前に言っておくッ!

おれは今 Amazonの仕組みをほんのちょっぴりだが体験した

い…いや… 体験したというよりは まったく理解を 超えていたのだが……

あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!

「おれはスマホで商品を注文しようと思ったら いつのまにか商品が手元に届いていた」

な… 何を言っているのかわからねーと思うが 

おれも何が起きたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…

催眠術だとか超スピードだとか

そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

 

なんてことも、十分にあり得ます(むしろ実現まで近い所に行ってるとか)。

便利すぎてちょっと恐ろしいですね。

 

 

そうして圧倒的にコンピュータ化が進み、便利さを極めていく未来の世界。

果たして、「機械に取って代わられない人材」になるには、どうして行けば良いのでしょうか。

 

僕はそんな未来も見据えて、自分なりに考えながら自己研鑽に励んで参る所存でございます。

 

 

じゃあの。

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