「ぐはっ…やられた…雨漏りにやられたー!やられちゃったよォー!!」
築古の物件を購入する時には、あちこち注意しなければならない点があります。
しかし、最も注意すべきことの一つは「雨漏り」ではないでしょうか。
雨漏りの危険性はこの記事で触れた通りですが、放置していると建物をダメにしてしまうし、修繕費用もバカになりません。
なので、築古物件の内覧をする際は、必ず雨漏りの兆候がないか、また今後雨漏りする危険性がないかどうかを確かめる必要があります。
というわけで、今回はその具体的な見るべきポイントについてのお話です。築古の戸建物件や一棟アパートを購入しようと思っているあなたは必見ですよ。
【もくじ】
雨漏りの最大の原因は屋根。要チェックや!
家が雨漏りする最大の原因は、何と言っても屋根にあります。
屋根瓦やスレートが破損していないかどうかは、普通に内覧しただけでは確認が難しいかも知れませんが、それでもきちんとチェックしておくべき大事なポイントです。
屋根にひび割れや欠け、穴開き、サビ付き等がないかどうか、近くの高台から見下ろしてみたり、目視できる範囲で確認したり、ドローンを飛ばして確認したりする必要があります。
また、仲介業者には屋根の葺き替え履歴も確認しておきましょう。
屋根材ごとのメンテナンス周期は、およそ以下の通りが目安だそうです(このサイト参照)。
・瓦屋根⇒25年~30年
・スレート⇒塗装10年、葺き替え、カバー工法20~25年
・金属板⇒塗装10年、葺き替え、カバー工法15~20年
瓦屋根は確認ポイントが多いので注意
築古戸建物件の屋根で最も多く使用されているのは、おそらく日本瓦じゃないでしょうか。
瓦屋根は独特の趣もありますが、実は結構手入れが必要な部分が多く、したがって確認しなければならないポイントも多いので注意が必要です。
瓦の位置がズレていないか?
瓦屋根の場合、瓦の割れや欠けといったことはもちろん、瓦がズレてしまっていることもあります。
もし瓦がズレていると、葺き替え当時にはなかった隙間が空いている可能性があり、瓦と瓦の間から直接中に雨水が侵入してしまう可能性があるのです。
基本的に瓦の下には防水シートが敷かれているので、シートがまだ持つのであればすぐに雨漏りする訳ではないのですが、ズレた瓦は業者に位置を直してもらうことをオススメします。
瓦を繋ぐ漆喰に損傷がないか?
屋根瓦って、普通の平たい部分とは別に、上の写真みたいに盛ってある部分があるじゃないですか。
この部分を「棟(むね)」と呼ぶのですが、その棟と普通の瓦を繋げる部分には漆喰(しっくい)という材料が塗られています。
この漆喰が瓦同士の隙間を塞いで雨水を進入しないようにしているのですが、10年くらい経って劣化してくると、写真のように漆喰が剥がれたり、割れや欠けが生じてきてしまいます。
そうなると、だんだんと漆喰の隙間から雨水が侵入してきてしまい、雨漏りに繋がってしまうのです。
普段の内覧ではちょっと確認しづらいポイントではありますが、目視できる部分は目視して確認しておきましょう。
瓦が変色していたりカビが生えていないか?
引用:http://www.o-uccino.jp/reform-mitsumori/jirei/0000002575-08/
瓦は年数が経ってくると、上の写真のようにだんだんと変色してきます。それは表面の塗装が剥げてきたからで、劣化をあらわすものです。
このように屋根瓦の色がまばらな時は注意!耐久度も低くなっているので割れやすく、そろそろ葺き替えが必要な時期に来ています。
屋根瓦の総葺き替えは結構な値段がかかるので、それも見越して投資を行うか否かを判断する必要があります。3ケタ万円とか行きますからね…。
窓・サッシの周りや外壁にも注意
また、屋根と共に、窓やサッシ、外壁にも注意を向ける必要があります。
窓やサッシはどうしても隙間ができやすい部分。築古の物件は、どうしても木やコンクリート、モルタルなどの経年変化によって歪みが生じ、あちこちに隙間ができてきます。
窓やサッシの周辺は、内外ともにきちんと雨漏りの心配がないかチェックしておく必要があります。
また、外壁にも割れや欠けがあると、そこからも雨水は侵入してきます。
錆びたトタンやクラック(ひび)の入ったモルタルなどは要注意!そのまま放置しておくと、どんどん雨水が侵入して雨漏りが進行してしまいます。
内覧の際は、外観をぐるっと360度回って、窓やサッシ、外壁あたりに怪しい部分がないかチェックしておきましょう。
壁、天井に雨染みがないかも要チェック
雨漏りが発生している場合、だんだんと水が家の中に浸透してきて、最初に目でわかる被害が出てくるのが天井と部屋の壁です。
もし、内覧時に天井や壁に染みがあった場合は要注意!現況雨漏りはあるのか、修繕済みなのか、必ず業者に確認をしておきましょう。
天井の雨染みパターン
一番最初に出てくる可能性が高いのは、なんといっても天井板です。
引用:http://www.kawara-onishi.com/news/results-hyogo/results-waterproofing-maintenance/1271.html
最初はご覧のように、水で濡れたシミが天井板に浮き出てきます。
もう少し雨漏りが進行すると、だんだんと天井板の木がぶよぶよにたわんできてしまいます。
そして最後は木が完全に腐ってしまい、板に穴が開いたり落ちてきたりして、屋根裏が見える始末となってしまうのです。
壁の雨染みパターン
壁もご覧の通り、だらーっと雨染みができてしまいます。見栄え悪いですよね。
壁がクロス張りだった場合、壁自体の劣化と共にクロスの粘着力も奪われ、クロスがべローンと剥げてしまいます。
また、天井板もそうですが、雨染みが続くと砂壁やベニヤ壁自体にカビが生えてしまい、掃除がすごく大変になってしまいます。
このような天井・壁の雨染みを発見したら要注意です。決して見逃すことのないように!
雨漏りは勝手におさまることは決してありません。放置しておいたらその分被害は増え、修繕費用も上がってしまいます。
最悪、物件としての価値を大きく下げてしまったり、もはや住めない状態になってしまうことだってありえます。
内覧時に雨染みを確認したら、即現況を確認する。これを忘れないようにしましょう!
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