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有志が蘇らせた「おわせ盆踊り」。豪雨の中、手伝いに行ってきたよ

台風シーズンの尾鷲は、しょっちゅう大雨ですねぇ。

こんにちは、外に出ないとイライラしてくるアウトドア派のすずきです。

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住民の住民による住民のための盆踊り…の手伝いへ

27日の土曜日は、JR尾鷲駅前で「おわせ盆踊り」が開催されていました。

僕は急きょお呼ばれが掛かり、主催メンバーに手伝いを依頼されたので、夜店の運営をしてきましたよ。

 

元々、この盆踊りは10年以上開催が途絶えてしまっていたもの。

どうも途中でイベントの担い手がいなくなってしまい、それからはズルズルと開催をしないまま、取り組みは消滅へと向かっていたそうです。

 

それを昨年、住民の有志が「もう一度盆踊りを復活させたい!」と奮起し、おわせ盆踊りを再開。

昨年に尾鷲小学校で実施したのを皮切りとして、今回は復活後2年目の開催を迎えることになったのです。

 

 

...が。

 

台風シーズンにあって、あいにくの雨天です。

 

 

尾鷲らしいと言えば尾鷲らしいのですが、本当に雨が強い。

台風10号はまるで優柔不断なダメ男のように、グズグズと太平洋に停滞しておりましたが。

おかげさまで、尾鷲はそれに振り回されてしまい、連日雨がドカドカ降る状況です。

(これ書いてるたった今、大雨警報が発令されました。いっつも豪雨なんだけどな…)

 

まぁ、年間4~5,000ミリというとんでもない降水量の町なので、これもご愛嬌。

盆踊り当日、スタート時はさほどの雨ではなかった事もあって(それでも、東京の基準だとしっかり降ってるレベル)、祭りは強行開始されました。

 

まぁ、さすがに雨が降ってて、公園も水浸しになる中ではお客さんはまばら。

「これ、開催して良いのかな…」

 

なんて思ったのも30分くらい。

 

さすが雨の街尾鷲でした。

人がドンドン来ます。

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っていうか、雨強くなってるにも関わらず、普通に小学生踊ってるんですけど…

しかも、やぐらの前でヒップホップダンスを。

 

軽快なミュージックに合わせて尾鷲小学校の生徒が軽やかに踊っているんですが、ステップを踏むたびにバッチャバッチャと泥が跳ねる音が聞こえてきそうでした。

 

そんな非常にシュールな光景を眺めつつも、くじ引き担当だった僕は、仕事をやりつつ眺めつつ。

これが家族連れがすごく多く来ていて、さすが尾鷲って感じだったんですが、その分意外と忙しくててんやわんや。

作業自体は簡単なんですが、一気に子供らが押し寄せてくるので、スピード感が必要です。

 

ずぶ濡れの子供達が、愛想も無く一心不乱にくじを引いて景品を持って行ってました。

まぁ、無愛想なのはちょうど人見知りの歳で(小学校低学年くらい)、見知らぬ大人と口を利けないんだろうなーと思いつつ。

 

 

オッサンの戯言みたいですが、尾鷲の子供って、どうにも元気が無い気がするんですよね。

覇気が無いのは百歩譲って仕方ないとしても、無気力な子がやたら目に付く気がする。

それは小学生から高校生あたりにかけて、幅広い年代で。

 

田舎は皆そうなのか、今の子供が皆そうなのか、東京の子がパワフルなのか、ただ単に自分が大人になっただけなのか…

そこら辺は分かりませんが、こんな祭りでも、やっぱり尾鷲の子供は大人しい。

友達との間ならちゃんと仲良く喋ってはいるので、まぁほとんどは単なる人見知りでしょうがね。

 

僕の心配が杞憂なら良いんですが、子供が無気力な街は良くないよなぁ、と感じます。

 

 

閑話休題。話が大きく横に逸れてガードレールに衝突しそうですね。

 

とりあえず、てんやわんやなくじ引き対応をしつつ、ダンスの演目を観てました。

小学生の次は高校生。こっちも泥を跳ねまくりながら、キレッキレの踊りを披露していました。

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いや、さすがにやぐらを前にして西洋のダンスばっかりやっていたらかわいそうだ!

っていうか、そもそもこの祭り、盆踊りじゃねーか!!

 

…という事で、もちろんありました盆踊り。

さすがにやぐらもこれで報われるってもんです。

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「ヤサホラエー」の掛け声が特徴的な「尾鷲節」に乗せて、やぐらの回りを踊りながら歩く楽しそうな住民の姿。

 

 

その数、2名。

 

 

やぐら涙目。

 

「雨に打たれてるから、涙なんて分かんないよね」

なんて青春ドラマの失恋した女の子みたいなセリフを吐いていそうです。

 

そんな盆踊りの光景が広がる尾鷲駅前公園ですが…

実はもう一つ、離れの駐車場にも屋台が設置してあるのです。

そちらは飲食物を提供する屋台が3軒ほど立ち並んでいて、ビール片手につまみをやっている大人達が羨ましくてならない光景を創り出していました。

 

その中の一つ、僕にお手伝いを依頼された主催のお一人が提供していたのが、コレ。

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何とも珍しい「まぐろの頭肉の唐揚げ」

尾鷲港の近くでマグロや干物などの販売を行う「金盛丸」さんの提供です。

右下の似顔絵は、僕にお声かけ頂いた4代目ご当主さん。

 

くじ引き屋台が落ち着いたタイミングで挨拶に伺ったら、お駄賃がわりにサービスしてもらっちゃいました。

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見た目は鶏の竜田揚げとあまり変わりませんが、マグロの頭肉です。

しっかりしたカレー風味が付いていて、これは日本酒が飲みたいところ…

やはりマグロらしく、肉と魚の中間のような、食べごたえのある味わいがベネ(良い)。

 

酒をグッとこらえながら屋台の受付をしましたが、普通の祭りでこんな珍味を気軽に食べられるとは、さすが尾鷲ですね。

今日もおととに刺身用のサワラが売ってたりしてましたし、他の街じゃ信じられないような魚がいっぱい食えるのが凄いところです。

唐揚げうまかったー。

 

 

と、そんな感じで、夕方5時から8時までの盆踊りが終了。

泥にまみれながら後片付けをして解散になりましたが、いやー、こんな雨の中で良く盛り上がったなぁ。

晴れの日だったらどれだけ住民が来たのだろうと、ワクワクしてしまいますね。

 

しかし、普段あまり見ることのない尾鷲の子供達にたくさん触れられて、なんだか不思議な気分でした。

尾鷲にもこんなに子供がいたんだなぁ、と感心してしまいます。

 

「尾鷲は子供がワイワイ集まって遊べる場所が少ない」と言う方もいました。

だから、こういう祭りがあると、親は子供達を喜んで連れていくとか。

確かに、子供達も楽しそうに屋台を回っていました。

 

でも、僕からしたら、東京なんかよりよっぽど遊べる場所あるんだけどなぁ…

海も川も山もあるし、校庭広いし、ツタヤでゲームも買えるし。

東京だったら、せいぜい学校の裏の公園くらいしか無いですからね。

後は友達の家でゲームするか、高校生は部活・バイト・サイゼリヤですから。

この盆踊り企画に学ぶこと

まぁ、そんなこんなで盆踊りの屋台のお手伝いをしてきた訳ですが。

どうも主催の方々に話を聞くと、このイベントは行政の手を借りていないそう。

 

補助金も貰っていないし、会場の提供も受けていない、人員の提供等々もない。

全て主催側―つまり民間人だけでイベントを企画運営しているという事でした。

 

で、そうなると、金をたんまり引っ張って来れる行政と違って、民間はお金がない。

限られたお金、時間、労働力の中でこういうお祭りイベントを実施するのはとても大変。

その中で、何とか自分達でイベント運営のための利益を上げる設計をして、必要なものだけを用意し運営していく。

それで、細々ながらも、しっかりと取り組みを継続できる体制を作っているのです。

 

イベント等の取り組みが持続するには、やはり「楽しさ」「利益」が無ければいけません。

楽しくなければ取り組みを続けようとは思えないし、利益が無ければ続けたいものも続けられなくなってしまう。

だから、楽しいと思える範囲内で、きちんと利益を上げられるように設計していくのが非常に重要な事なんです。

 

 

で、利益を上げるという事は、「人に必要とされている事」が必須です。

人にお金を払ってもらえるほどの価値を提供している、という事とイコールなので。

 

だから、利益を上げる=取り組みが成功している=地域活性化にも繋がる、という理屈が成り立つのです。

 

僕は、これを実現できているからとても凄いな、と感じました。

この祭り、主催メンバーは数人ですが、実際に運営スタッフとして動いているのは数十名にものぼります。

そんな大人数を巻き込みつつ運営し、細々とでも利益を上げて次の活動の原資を作り出している。

これはなかなか出来る事ではないと思います。

 

行政に頼らず、自分達で利益を上げながらまちづくりを行う必要性。

僕が非常に大切だと感じている部分なので、それを素直に見習いたいなと。

僕にはまだ、あれだけの人を巻き込み、地域を元気に出来るイベントを企画運営できる自信は無いです。

まずは、そのガッツとやる気、意志を学ばせて頂きたいと感じました。

 

 

行政に頼り、補助金やら助成金やら、他人のお金だけでリスクを負わずにやる取り組みじゃあなく。

自分達の手弁当でやりくり出来るように、しっかりと考え、人に本当に使ってもらえる価値を提供していく。

これこそがまちづくりの本質であり、僕が目指す所だと思っているのです。

…っていうか、起業するのであれば、それくらい出来なきゃ野垂れ死にですね。

 

雨でドロドロにはなりましたが、良いものを学べた一日でございました。

 

 

※地域おこし、まちづくりで「利益を上げること」の必要性を強く実感した一冊。協力隊など、まちづくりに携わる同志は必読です。

 

 

じゃあの。