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池袋を歩く盲目のおじさんを見て、悲しくなった話。

土日で東京に戻ってました。

こんにちは、すずきです。

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池袋駅前で、盲目のおじさんが歩いていた

昨日の夕方、ちょっと買物をしようと池袋で降りたんですよ。

まー相変わらず人出のすごいことすごいこと。

 

池袋駅構内にその瞬間いる人だけで、たぶん尾鷲市の人口よりも多いんじゃないかな?

 

休日の池袋は、本当に駅構内も街も人で溢れかえっていて、誰かにぶつからずに歩く方が難しい。

四方八方から大量に人がドッと押し寄せてくるし、スマホをいじって前を見ずに歩いてくる若者も多い。

もう、身体が少しぶつかったくらいだとお互い謝りもしないし、怒りもしないのが普通なくらいです。

 

人がゴミのようだ。

 

そんな超過密の池袋の街で、ふと僕の目の前を盲目のおじさんが通り過ぎていきました。

盲人用の杖をつきながら、ゆっくりゆっくりと前に進んでいました。

おじさんが歩いている付近には、点字ブロックはありません。

しかし、ブロック線が引かれている箇所も、歩行者で埋め尽くされて機能していません。

 

ふと、おじさんの進行方向を見ると、そこには談笑している高校生集団が。

高校生は後ろを向いていて気付かないし、おじさんも当然、目が見えないので気付かない。

 

そして案の定、おじさんと高校生がぶつかってしまう訳ですが…

高校生は、ぶつかった瞬間に回避。

おじさんは何とかそのまま前へ歩いて行く事が出来ました。

 

でも、おじさんにギリギリまで気付かなかった高校生は、大いにビビったらしく…

回避した瞬間「うぉぉ!」と声を上げて、その後は周りと一緒に爆笑。

 

「まぁそりゃビビるだろうなー」と思いつつも、何か僕は腑に落ちない。

どうも、「悪かったな」って気を感じなかったからでしょうね。

 

混雑しているとは言え、広い歩道だから立ち止まって談笑してても別に問題はないはず。

で、高校生も「ビビったー」なんて言って笑い合うのも、別に良い。

けど、やっぱり「悪かったなー」とか一切言わない辺り、何だか釈然としないんですよね。

 

しかし、もっと寂しくなるのはその後。

杖をついてゆっくり歩いているおじさんの肩にぶつかって、何も言わずに去っていく男がいました。

おじさんは少しよろめいて、その後、まるで諦めているかのように、何事もなく歩き始めました。

 

いや、これはマジでありえないでしょ、と…

でも、これが東京の現実

普通、目が見えない人が街を歩いていたら、その人を歩きやすいように気遣うのが筋です。

 

ですが、池袋では、高校生も、ぶつかった野郎も、何も悪気無さそうにしていました。

彼らにはもはや、通行人の目が見えていようがいまいが、関係無いんでしょう。

彼らにとって、街の人混みは「人」ではなく、「人混みそのもの」なのではないでしょうか。

 

なかなかに憤りと悲しさを覚えた話ではありましたが、でもよくよく考えてみると、東京ではこんな事、全然珍しくない。

 

人の多い繁華街では、盲人用ブロックの導線が一般人に塞がれているのは日常茶飯事。

駅のホームなんてなおさら。「黄色い線の内側」を認識する為だけに存在していると勘違いしている人も多いのではないでしょうか。

 

さらに、通勤ラッシュの時は、急いでいる人が勢いよく他人にぶつかって、吹っ飛ばして逃げるのも当たり前。

僕の彼女のお婆ちゃんは、それで通行人に当て逃げされて、入院するハメになってしまったとか(既に退院)。

本当にひどい話です。そして犯人はまだ発見されていない。

 

もちろん、僕も色んな人にぶつかって、そのまま通り過ぎたり、軽い口論になった事もあります。

障がい者の方に迷惑を掛けるような事はしないように意識しているものの、一般人の通行の邪魔になった事は数知れないと思います。

だから、僕も人の事を言えない「東京の人間」だった訳ですね。通勤ラッシュ時はダッシュでしたし…

悪いのは東京の人々じゃない。「過密」だ。

そんな「人を人と思っていない」「冷たい、怖い」と言われてしまうような東京の街、人々。

でも、僕は彼ら自身が悪いのだとは思っていません。

悪いのは、本来は優しい人々でもそうさせてしまう、東京の「過密問題」です。

 

東京都は人口約1,300万人で、日本一人口の多い都道府県です。

さらに、東京都市圏の人口は、都市圏人口として世界一の多さを誇ります。

そして、東京23区内の人口密度は約15,000人/k㎡で、最大の豊島区では約23,000人/k㎡にまで上ります。

 

ちなみに、大阪市の人口密度は約12,000人/k㎡(最大19,000)、名古屋市は約7,000人/k㎡(最大10,000)。

そして、尾鷲市の可住地面積比人口密度で約1,000人/k㎡といった所です。

どれだけ東京に人が集中しているか分かりますね。

 

東京の通勤ラッシュは世界的にも有名で、東西線とかの混雑する路線は本当に酷いです。

押しつぶされてあばら骨が圧迫されて凹む感覚があったり、足が浮いたり、スーツが破れたり…

男性は、綺麗な女性が隣に来て「ラッキー」と思いきや、腕を掴まれて痴漢の冤罪で捕まる恐れもあります。

 

都心の通勤・退勤ラッシュ時の駅構内は人で溢れ、しかも皆急いでいて殺伐としています。

そして皆仕事へのストレスを抱えているので、憂鬱かつイライラしており、精神的余裕もありません。

「死んだ魚の方がまだマシだわ」って目をしているサラリーマンも見かけるくらいです。

 

さらに、休日になったらなったで、池袋とか新宿とかの繁華街には、これまた人が溢れます。

どこへ行っても人だらけで歩くのが大変だし、カフェには満席で入れないし、夜はゴミが散らかっていて汚いし…

夜は酔っぱらい天国で、素行の悪いヤンキーっぽいのもたむろしていたり、酷い環境になる時もままあります。

 

そんな中で生きていたら、そりゃあ東京は殺伐としてしまいますよ。

人が多すぎたら、歩いていて誰かにぶつかるのは当然。

当然の事なので、ろくに謝らなくなります。

また、日々会社では時間と成果に追われているので、通勤時に急ぐのも当然です。

 

こうして東京人は、高レベルの仕事・娯楽・文化などを手に入れる代償として、心を消耗しているんです。

高レベルのものを我が物にするのは非常に有意義ですが、一方で疲労やプレッシャーも掛かります。

皆がこぞって手に入れたいものを入手・維持するには、人々との熾烈な競争が生まれますからね。

 

地域おこし協力隊として尾鷲のような田舎にいると、「人口減少でヤバい」という話が全国各地で毎日のように叫ばれているのが分かります。

しかし、僕は東京に住んでいた時から思っていたのですが、「むしろ東京の過密の方がヤバい」ですよ。

 

 

 

確かに、地方の人口減少による経済的衰退は、地方の伝統や文化保全等々の観点から、痛いかもしれない。

でもそれ以上に、現に住民が心をすり減らし、通行人を人とも思わなくなってしまうような東京の過密問題こそ深刻。

僕も結構そうでしたが、やっぱりヘタすると、東京は「人を人でなくす」悪魔のパワーで住民を飲み込みます。

それは常識の蓑に隠れて気付く辛く、でも確実に、人々の事を蝕んで行くものだと思います。

 

 

あの後、盲目のおじさんは無事池袋を脱して家に帰れたのでしょうか。

何も手助けは出来なかったですが、無事に帰っていて欲しい。

そして、願わくば今度外出する時は、ぶつかってそのまま立ち去る人間には会わないでほしいな。

 

僕は常に通勤ラッシュや人混みでイライラしてた東京での生活を離れ、過疎地の尾鷲で暮らし始めました。

尾鷲は確かに人が少なく、いても4割が高齢者という準限界自治体ですが、東京より遥かに心のゆとりがあります。

僕も日々穏やかに過ごせています。通勤ラッシュは無いし、朝晩も道路渋滞しないし、商業施設でも町中でも混雑で歩き辛いことはないし。

 

何というか、「人口増加=ナイス 人口減少=ヤバい」っていう考えは、経済的な面しか見えてない気がするんですよね。

「人口が増えれば地域の生産が上がるから、豊かになって良いね」っていうのは、確かにそうかも知れません。

でも、東京のような、過密により過度のストレスが掛かって住民の余裕が無くなるような社会、あなたは望みますか?

僕は少なくとも望まないので、東京は経済力が衰えても、地方に人口を分散できたらGoodだと考えています。

 

だから、日本の総人口が減少するって言うのも、別に悪い話じゃないと思うんですよね。

都会から各地方への人の流れがもっと進み、適正人口に近付く自治体が増えることこそが大事だと思うんですよ。

(とは言っても、第三次産業は人が多い地域に集積する性質があるので、一極集中の解消は難しいでしょうが)

 

僕は都会で消耗している人に、「田舎でのんびり暮らす」という選択肢を現実的に与えたいんですよね。

仕事とか、家庭とか、そういうハードルを乗り越えて、うつになる前に田舎でリフレッシュしてほしいの。

 

みなさん、心の余裕をしっかり持って、人をいつも思いやれる人になりましょう。

都会に住んでいるせいでそれが出来なくなっている人は、田舎に引っ越してみると良いですよ。

 

gooに登録すれば、各地の地域おこし協力隊の情報をくれるサービスもあります。

都会暮らしに疲れたり、田舎で働きたい人には、協力隊の制度は最高ですよー。

 

 

じゃあの。