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なぜシャッター商店街が生まれるのか?その原因と対策について

世の中は弱肉強食の資本主義。不要なものは消えていくのです。

こんにちは、すずきです。

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【もくじ】

地方に溢れるシャッター商店街

東京や大阪辺りの都心に住む人にとっては、「商店街=買い物に行く場所」という考えは揺るがないでしょう。

夕方ともなれば、食材の買い出しに来るおばちゃんのチャリで商店街は溢れ、夕焼け空と美味そうなお惣菜の香りは、まさにノスタルジー。

僕もそんな商店街の雰囲気は大好きで、食材を買いもしないのに、ついつい賑やかな商店街を歩いたりしていたもんでした。

 

しかし、ひとたび都心を離れてしまうと、状況は一変。何と、多くの商店街はもはや、「買物をする場所ではなくなっている」のです。

 

道には「かつて店をやっていた」建物が立ち並び、間口にはとことんシャッターが下りまくっている。

開いている店はわずかにあるものの、「一体誰が入るんだ?」って感じのやる気のない古い店で、案の定お客はゼロ。

たまーにそんな店にもお客さんがいると思ったら、店主の知り合いのおばちゃんで、店主は商売もそっちのけでおしゃべりにふける。

でも、誰もそれをとがめる人はいません。だって、買物客どころか通行人だっていないのだから。

 

では、なぜ多くの商店街は活気を失い「シャッター商店街」と化してしまったのか?その原因について考えていきましょう。

シャッター商店街が生まれる原因

シャッター商店街が生まれる理由は複数存在します。「これだ!」という決定的な一つの理由がある訳ではなく、複合的要素によって、多くの商店街が衰退の憂き目に遭っているのです。

一つずつ、シャッター商店街が生まれる原因を見て行きます。

自動車の普及による商店街の衰退

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昭和の時代から進んだモータリゼーションは、確実に古くから存在する商店街に大きな打撃を与えてきました。

自動車が普及するまでの人々の生活圏は、基本的に徒歩でした。しかし、自動車が世間に普及することで、地域住民の活動範囲は爆発的に広がった訳です。

そうなると、住民は自分の街より良いものを売っている近くの街まで、車で出て行ってしまう事になります。ストロー現象というやつです。

さらに、車社会になったこと、大規模小売店舗立地法が制定された事を受け、郊外のロードサイドに大きくて便利な商業施設がどんどん開業したこともあり、商店街のお客さんはほとんどそちらに取られてしまったのです。

 

僕の住む三重県尾鷲市も例外ではありません。かつて昭和中後期に繁栄を極めていた商店街には軒並みシャッターが下り、残っている店は指折り数えるほどです。しかも、大体は飲み屋。

通行客は人も車も全然居ないし、休日はみんな国道42号線沿いのイオン等の店舗、あるいは近隣の松阪市や和歌山県新宮市まで車を飛ばして行く状況になっています。

商店街に元々あるお店に魅力がない

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商店街にかつてあった店舗、現存している店舗に「行きたい」と思える魅力が無いこと。これは最も大きな理由だと僕は思っています。

あるじゃないですか。個人でやっている、お菓子とか酒とか日用品とか色々取り揃えている小さな商店。コンビニが出来る前は良かったかもしれないけど、近くにコンビニが存在する街では今やどこに存在価値があるんでしょうか。

コンビニが無い地域ではともかく、そういうお客のニーズに全然合っていないお店ばかりでは、さすがに外の人はおろか地元の人ですら寄り付かなくなっていくのは当然です。

 

まぁ、昔はそれでも良かったのかもしれません。車やスーパー、コンビニの無い時代は、住民は例え嫌でも、仕方なく地元の商店街で買い物をせざるを得ない状況だったと言いますし。

ですが、今は車で近所の便利な商業施設で買物ができる時代。もはや、魅力のないお店には新しいお客さんが来ることはないのです。

売れる商品や陳列を考える事もせず、暗くて薄汚れた店内と目立たない間口から長年何も変わらず、たまに世間話に来る老いた常連客に「昔は良かったんだけどなぁ」なんてぼやく店主の店に、誰が買物に行くのでしょうか。

空き店舗を貸す大家が少ない

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実はこれも衰退する商店街のダメな要素。実は、空き店舗を貸し出す大家がなかなか居ない商店街って、実は全く珍しくないのです。

その理由は色々あるのですが、例えば「2階に自分達が住んでいて、店舗部分は車庫にしてしまった」とか「お店は畳んだけど会社は残しているので、経費の都合で貸さない」とか「そもそも貸すのが面倒」とか…

結局、空き店舗の大家は実はあまり困っておらず、ゆえに空き店舗が多く見られる商店街でも、なかなか新規店舗を開業できる物件が出てこない所も珍しくないのです。

 

もちろん、空き店舗を貸し出そうとする大家もいますが、中には「昔は良かった」頃の感覚で、高い賃料を借り手に提示し、結局テナントが付かない…というパターンも聞く話です。

これは非常にもったいない!きちんと不動産屋等に相場を聞きつつ適正な賃料を提示するべきだし、相場自体が無い田舎町だとしても、ちゃんと現状の町の状況と借りたい相手を見て、賃料を検討する必要があるはずです。

商店街の物件の流動性もきちんと確保できなければ、当然ながら新しい店ができる事なんて期待はできないので、そこは大家さんにも認識を持って頂きたいところです。それに、借り手がずっと付かず、物件維持費だけ払い続けるのも損でしょ?

シャッター商店街の原因まとめ

以上の通り、シャッター商店街が生まれる主な理由としては「モータリゼーションの進展」「商店に魅力がない」「空き店舗を借りられない」という点が挙げられます。

自動車が普及し、買物が都市部や郊外の幹線道路沿いに移行したことで、魅力のない既存商店が廃れてシャッター街になる。そして、その商店街には新たなテナントも入らず、昔ながらの魅力の無い商店が少しずつシャッターを閉めていくばかり…

そんな状況になってしまっているのが、現代日本の商店街です。

 

衰退する我が町の商店街について、「道が狭いし駐車場が無いから客が来ない」とか「客を奪ったイオンが悪い」とか「こんな田舎町じゃ何したって無駄」とか言う声は珍しくないようですが、その発言は全て的を射ていません。

結局、都会にもロードサイド店舗にも無い、魅力的なお店があるかどうかで、その商店街に人が来るか来ないかが決まるんです。自分の立場になって考えてみたら、それって当たり前でしょ?

交通不便でも、魅力的なお店があれば、そこを目当てに人は訪れてきます。そうすれば商店街の通行客が増えて、他のお店にもお客を呼び込むチャンスができる。

で、そのチャンスをしっかり捕まえられる「第二の魅力的なお店」があれば、商店街に集客と回遊の流れが生まれて、少しずつ商業的な活気が戻っていくんですよ。

 

「じゃあ、その魅力的なお店はどうしたら商店街にできるのか?」という事について、以下で持論を述べたいと思います。

魅力的な店舗が商店街にできるには

シャッター商店街に魅力的な店舗が立地し、市街地活性化に繋がっていくための土壌はどうしたら形成されるか?

それは「シャッター商店街ができる原因」の裏返しであります。

商店街が衰退する原因を考え、それと逆の事を対策として講じていけば、新しい魅力的なお店が出店できる土壌が作られていくはずです。

 

という訳で、また一つずつ見て行きましょう。

商店街組合、行政、地域団体が団結する

まずは前提として、シャッター商店街となってしまった商店街の振興組合や、役所の地域振興課や商工課、その他まちづくり団体などが商店街再生に向けて一致団結することが必要です。

と言うのも、以下の解決策については、旗振り役と実際に動いて協力できる人材が必ず必要になってくるからです。

共通の問題意識のもとに、複数の人々が協力し合って商店や地域に働きかけ、物事を動かしていく。まずはその土壌を形成することが、商店街に魅力ある店舗が立地する環境作りの第一歩です。

大家は商店街の空き店舗を貸すべし

シャッター商店街復興の起爆剤になる魅力的なお店を誘致する為には、まずは何と言ってもお店が入居できるテナントが必要です。

だから、空き店舗を抱える大家は、積極的に自分の持つ空き店舗を貸し出していくことが必要になります。

テナント貸しを考えている大家は、不動産屋などを通じてきちんと適正な賃料をお客に提示できるよう心がけておかなければいけませんね。

 

また、物件を貸す気がない大家に対しては、商店街組合や行政などから働きかけ、空き店舗の賃貸を地道に促していく必要があると思います。

シャッター商店街問題の本質について説明会や個別説明で理解をしてもらうとか、固定資産税の負担について解説したり、物件を貸し出す際に必要な手続き等を明示して面倒を省いたり等々。

大家と仲良くなりながら、心理的障壁の取り除きと、論理的に「空き店舗を貸し出す必要性」を理解してもらう事が肝要でしょう。

商店街の魅力や現状を外部へ発信する

地方の商店街は幹線道路沿いに比べると立地条件がそもそも悪いため、「この商店街を何とかしたい!」と有力な店舗経営者にも思ってもらえるようにならないと、魅力的なお店が新たに立地することは望み薄。

そのために、まずは組合などによる商店街の情報発信 ― 街の歴史や現存店舗の魅力PR等を、SNSなどで地域外にドンドン発信していくことが肝要ではないかと思うのです。

今はクラウドファンディングなんかも流行していますが、ストーリー性のある情報発信は人々の共感を誘い、ファンを作ってくれるんです。

「寂れた商店街を自分達で盛り上げたい!」という想いで、少しずつ魅力の発掘をしながら情報発信していくことで、「この商店街でお店を出してみたい!」と思う人が出てくるようになるんじゃないでしょうか。

僕のシャッター商店街に対する想い

以上、シャッター商店街が生まれる原因と、商店街復活のカギである「魅力ある店舗の立地」を果たすための環境作りについて、簡単に私的見解を述べました。

 

僕個人のシャッター商店街に対する想いですが、やっぱり地域の中心市街地が寂れていくとコミュニティが希薄化するし、街中がどうしても暗く寂しくなってしまい、昔あった交流も薄れていくのは見ていて悲しく、何とかできたらと考えています。

一方、廃れたシャッター商店街を再生できれば、その街はかつての回遊する買い物客の賑わいによって、もっと魅力的で面白い街になるのでは、と考えています。

ほら、観光地の商店街って賑やかだし地域の色が思いっきり出てるし楽しいじゃないですか。湯布院とか、軽井沢とか、飛騨高山とか。

それに、街を回遊する楽しさがあれば、色んなお店にお金が落ちることになるし、観光的な街の魅力も高まって、宿泊による収入も見込める。地域にお金が入ることこそが、地域も商店街も活性化の本質になると僕は考えています。

 

ちなみに、僕は大学で地域活性化や行政経営を学ぶゼミに所属していました。そのフィールドワークの一環で、鳥取市などの中心市街地過疎化の現状等を直接見て回ったりもしてきました。

その結果、やっぱり街中は人手もなく、商店街には軒並みシャッターが下りている様がすごく寂しく、今まで街が築いてきた歴史が埋もれてしまう感もあって、すごくやり切れない想いを感じたのでした。

だから、僕はそういう個人的な感情もあり、廃れた商店街の再生ができれば良いし、まちづくりには必要な事だと思っています。

 

商店街の活性化は行政による再開発とか、単発の賑やかしイベントで完結するものでは決してなく、あくまでも「商店街の民間に対する魅力と価値を高める」という事にこだわるべきなんじゃないかと。

だから、僕がやれる事、やってみたい事としては、「商店街の方々と一緒に情報発信を行う」「商店街のチャレンジショップを活用して、お店を開業したい人を育成する」「自分でお店とか宿とか作っちゃう」と言った所になるのかと思います。

 

地域に商業的な活力と、歩いて楽しい街並みをもう一度。尾鷲の街も、もっと楽しい街にしていけたら嬉しいです。

 

 

じゃあの。